右投手でも先発外された松井秀 起用法に言葉を濁す指揮官

[ 2010年8月9日 10:23 ]

タイガース戦を欠場、ソーシア監督(右)とベンチから試合を見守るエンゼルス・松井秀

 辛抱強く復調を待ってくれていたソーシア監督が、ついに先発から外した。前夜4番を任された松井秀には衝撃だったのだろう。試合前は報道陣がいるロッカールームを離れて1時間余りも食堂で過ごした。試合後に「仕方ない」と繰り返した声は、か細かった。

 打率は2割4分4厘に下がり、14本塁打と55打点は7月26日を最後に変わっていない。相手先発が左腕の場合、控えに回ることが当たり前となっても、右投手に対しては指名打者制がある試合ではずっと先発してきた。その最後の“足場”も崩壊した。
 今季17試合で守備に就き、外野を守れることを示してきた。それでもソーシア監督は「外野は層が厚い。ヒデキを無理に使う必要はない」と言い切った。優勝争いの土俵際で主砲ハンターを出場停止で欠く事態。松井秀の打力に期待を抱くよりも、マイナーから3日に昇格した23歳のボアジャスらの勢いを買った。
 6日にハンターが退場した直後に三振し、翌日4番に座っても打てなかった。ソーシア監督は今後の起用法について言葉を濁す。松井秀は言う。「監督が使いたくなるような結果を出すしかない」。窮地から抜け出し、輝きを取り戻せるだろうか。(共同)

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2010年8月9日のニュース