関東一 1、2番コンビが勝利を呼び込む好走塁

[ 2010年8月8日 19:05 ]

<佐野日大・関東一>8回表関東一1死一、二塁、本間が中前適時打を放つ

 第92回全国高校野球選手権大会第2日は8日、甲子園球場で1回戦4試合を行い、関東一は終盤の集中打で、佐野日大(栃木)を9―2で退けた。

【試合結果


 バッテリーの動揺を関東一の俊足コンビが見逃さない。五回2死一、三塁から暴投で先制した直後だった。

 二塁に1番の山下、打席には2番の渋沢。山下がスタートを切り、渋沢が二塁手へのゴロを足で内野安打とする。この間一髪のプレーの間に、山下は一気にホームへ。タッチをかいくぐって本塁を陥れ「常に次の塁を狙う自分たちらしさを出せた」と誇らしげだ。

 米沢監督からの「行けたら行け」のサインでスタートした山下を見て、渋沢は「転がせば何とかなる」とアシスト。50メートル5秒8の俊足を生かし、この試合では3本の内野安打を放っている。八回には二塁走者としてバッテリーにプレッシャーをかけ続け、後続の適時打を呼び込んだ。

 3回戦まで進んだ2008年夏、当時1年生だった2人は先輩らの活躍をスタンドで見ていた。あれから2年。米沢監督に「チームに勢いをつけてくれた。うちのベストゲーム」と言わせるまでに成長した。

 渋沢が「大舞台は気持ちよかった」と言えば、山下は「優勝するまでかき回したい」。コンビは乗りに乗っている。

 ◆2者連続本塁打 関東一の伊藤、宮下が1回戦の佐野日大戦で九回に記録。第90回大会で智弁和歌山の勝谷、坂口が記録して以来、17度目。

 ▽関東一・本間主将「すきがあったら前の塁を狙うことをチームで徹底している。積極的な走塁ができてよかった」
 ▽関東一・宮下三塁手(九回に伊藤に続いて2者連続本塁打)「監督に思い切って振ってこいと言われた。完ぺきだった」

 ▽佐野日大・関投手(8失点で九回途中に降板)「後半はコースが甘くなり、相手に球を見極められた。上体ばかり使って投げてしまった」
 ▽佐野日大・坂田一塁手(4番は無安打)「1、2打席目は緊張なのか力んでしまった。焦って無駄なボールに手を出してしまった」
 ▽佐野日大・石川選手(2年生は九回に代打で適時二塁打)「ベルトの高さにくる球を狙っていた。結果を出すことができて自信になる」

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2010年8月8日のニュース