西武ヒヤヒヤ…工藤「カーブの修業が足りない」

[ 2010年8月2日 06:00 ]

7回、不甲斐ない投球に舌を出す工藤

 【西武7-6日本ハム】球界最年長左腕の西武・工藤が、高校時代から得意にしていたカーブの制球に苦しんでいる。2点リードの7回無死一塁で登板したが、森本、稲葉と2安打を許して同点に追いつかれた。

 2階から落ちてくるような工藤独特のカーブの軌道が戻らない。稲葉には2ストライクと追い込みながら、3球目のカーブが浮いた。「あれはボールにする球。カーブの修業が足りない。制球できないと」と47歳左腕は首をひねった。今季初登板した7月20日のソフトバンク戦(ヤフードーム)から、課題に挙げていたのがカーブの切れ。ここ一番でその不安は的中した形となった。
 カットボール気味のスライダーの切れは良く、左打者の内角へはシュートを使える。だが、球速は140キロ前後。カーブとの緩急は不可欠だ。橋本投手コーチは「あとはカーブだけ。本人が一番分かっていると思う。少し修正すれば全然問題ない」と話す。だが、試合を左右する終盤の中継ぎ登板では、わずかな制球ミスが命取りとなる。7月28日のロッテ戦(西武ドーム)でも、この日と同様、2ストライクからタイムリーを浴びて降板している。
 この試合は激しい雨の中での登板。制球するのは困難な状況だったが「条件はみんな一緒だから」。残り45試合。工藤本来のカーブを取り戻せるかが、29年目のテーマとなり、チーム優勝のカギを握る。

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2010年8月2日のニュース