さすがセ界のお祭り男!阿部、ダル討ちMVP

[ 2010年7月24日 06:00 ]

4回、阿部はダルビッシュから右翼線にタイムリー二塁打を放つ

 2010マツダオールスターゲーム第1戦は23日、全セの巨人・阿部慎之助捕手(31)が、全パの日本ハム・ダルビッシュ有投手(23)から適時打を放つなど3打数2安打2打点の活躍をみせた。2回に先制打も放っていた阿部は07年の第2戦以来の自身2度目のMVPを獲得して賞金300万円を手にした。全セは4―1で全パに勝ち、通算成績は全セの70勝75敗8分け。第2戦は24日、ハードオフ新潟で行われる。

 阿部は少し照れ笑いを浮かべながらお立ち台に向かった。07年以来、自身2度目のMVP。「いい投手から打ててうれしいです。7回ぐらいから(MVPを)意識してました」。和田、ダルビッシュから快音を響かせ、全セの勝利に貢献した。
 2回は1死三塁から和田の内角直球を中前に運ぶ先制打。4回無死一、二塁ではカット気味の回転で浮き上がる新球を連発してきたダルビッシュに対して6球ファウルで粘るなどフルカウントとして、最後は10球目の内角直球を右翼線へとはじき返した。ともに内角球を高度な打撃で適時打とした阿部は「ダルビッシュ?ボールが速かったけど、最後はうまく打てましたね」と胸を張った。
 試合前は周囲と積極的にコミュニケーションを取った。シーズン中でも他選手の打撃フォームを参考にして、トップの位置やタイミングの取り方をマイナーチェンジする。前半戦は主に5番として打率・301、30本塁打、58打点。巨人では主将も務める阿部の活躍に、全セの指揮を執った原監督も「(ダルビッシュの)あれだけ速い直球をとらえたことは見事」と賛辞を惜しまなかった。
 今月18日に都内病院で悠夫人が第2子となる次女を出産。当日を含めて21日までの4日間は夫人が入院していたため、2歳の眞子ちゃんと2人暮らしだった。主将として試合ではチームを引っ張り、帰宅すれば育児という忙しい生活で軽い風邪もひいたが、家族が増える喜びは格別だった。夫人が退院した22日は自宅でお祝いの赤飯を炊いて家族4人で過ごし、夜に福岡入り。MVPで獲得した賞金300万円の使い道については「子供も生まれたし、嫁さんも頑張ってくれた。何か買ってあげたい」と柔和なパパの表情を浮かべた。
 今季の交流戦でセ・リーグは59勝81敗4分けと大きく負け越した。捕手としても先発の前田健、内海、久保の3投手を好リード。5回まで全パに得点を許さず、交流戦のリベンジを果たした。「第2戦は新潟ですけど、最高のプレーを見せられるように頑張りたい」。巨人の頼れる主将は、全セでも頼もしい存在だった。

 ≪捕手で史上3人目≫阿部(巨)が07年第2戦以来自身2度目の球宴MVP。捕手で2度のMVPは野村克也(南=3度)、古田敦也(ヤ=2度)に次ぎ史上3人目。巨人で2度以上は王貞治、松井秀喜の各3度、清原和博の2度(他に西武で5度)に次ぎ4人目となった。この日はV打を含む2本の適時打。球宴での通算得点圏打率は・571と勝負強さを発揮している。また、2本目はダルビッシュ(日)から。同投手とはこれまで交流戦、日本シリーズを通じて17打数4安打(すべて単打)、0打点。通算打率・235の天敵から18打席目にして初の長打、打点を奪った。

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2010年7月24日のニュース