口蹄疫「無観客試合」も…宮崎球児の声響く

[ 2010年7月17日 06:00 ]

口蹄疫問題が終息しないまま始まった全国高校野球選手権大会宮崎大会。保護者らを除き一般観客の入場は認められなかった

 口蹄疫問題で開幕が延期され、野球部員の保護者らを除き一般観客の入場を認めない異例の「無観客試合」となった第92回全国高校野球選手権大会(8月7日開幕、甲子園)の宮崎大会が16日、宮崎市のサンマリンスタジアム宮崎で開幕した。関係者は各校が発行した専用のIDカードを身に着け、感染拡大防止のため衣服や靴を入念に消毒してから球場入り。富島と高千穂による開幕試合は、スタンドでの応援が両校関係者わずか数十人となった。

【宮崎大会結果


 異例の光景だった。関係者はIDカードを身に着け、全身には係員から消毒スプレーを吹きかけられ、靴も入念に消毒マットに浸してから球場入り。入場口は1カ所に限定され、応援の保護者も部員1人につき原則2人に制限された。

 開会式中止に加え、開幕も当初から6日繰り下げ。この日は試合前に優勝旗返還と選手宣誓のみが行われ、ベンチ前に整列したのも開幕戦に臨む富島と高千穂の両校だけだった。県高野連の猪股整理事長(55)は「試合ができることに喜びを感じています。口蹄疫の完全終息と畜産農家の1日も早い復興を願い、宮崎大会の開会を宣言します」とあいさつ。来春そろって閉校する日南振徳商、日南農林、日南工の各主将が「宮崎県民に元気と感動を与えられるように、最後まで戦い抜きます」と選手宣誓した。

 県高野連が口蹄疫終息まで5月末から対外試合中止としたため、今回がぶっつけ本番。初戦を制した宮崎学園の河野隼人監督は「練習試合ができず、自チームの実力がよく分からない状態だった」と調整の難しさも口にした。また、開幕戦を12―0で大勝した高千穂の藤原将吾主将(17)は「いろんな声を聞いたが、必ず大会が開かれると信じて練習してきた」と話した。一方、敗れた富島の高藤敦士主将(17)は応援風景について「寂しかった」と語り「勝っていい報告がしたかった」と残念がった。

 大会初日は緊張感も手伝い、多くの試合で失策も目立ったが、猪股理事長は「大会をやるのかという批判的な声もあったが、無事に大会ができて本当によかった。それ以上のことはない」と感謝感激の面持ちだった。

続きを表示

「第91回(2019年)選抜高等学校野球大会」特集記事

「稲村亜美」特集記事

2010年7月17日のニュース