口蹄疫拡大で…宮崎大会“異例”無観客開幕

[ 2010年7月16日 06:00 ]

 口蹄疫問題の影響で大会が延期されていた宮崎大会が、16日に開幕する。感染の拡大防止のため、部員の保護者らを除き一般の観客の入場が認められないなど異例の態勢での開幕となるが、宮崎県高野連の猪股整理事長は「こういう状況の中で開幕を迎えられることに感謝したいと思います。多くの高校野球ファンの方には大変申し訳ないが、これ以上の感染を防ぐためにご理解いただきたい」と話した。

 大会前日のこの日は、県高野連の役員が奔走し、サンマリン宮崎、ひむかの両会場に消毒液約16リットルと噴霧器、防疫マット10枚を用意。球場入りの際には選手らに人工芝でできたマットで靴を消毒させ、万全の防疫対策を敷く。「防疫に関しては二重、三重の備えをして最大限の注意を払っています」と猪股理事長は話した。
 また、大会期間が短縮されたため開会式は中止となったが、代替処置として簡単な開会セレモニーを行う。開会宣言のほか優勝旗の返還と、今年限りで廃校となる3校の主将による選手宣誓を行う予定だ。

 ◆口蹄疫 豚、牛、ヤギなどの家畜がかかるウイルスによる感染症。症状としては発熱、大量のよだれ、蹄などに水疱(すいほう)ができ、幼獣の致死率が特に高まる。宮崎県では今年4月に口蹄疫の対策本部を設置した一方、5月18日には非常事態宣言も発令。感染拡大を防ぐために牛の移動制限などを行うとともに、約20万頭の殺処分と埋却も行われた。

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2010年7月16日のニュース