近藤“育ての親”に勝利届ける

[ 2010年7月4日 18:25 ]

 【オリックス9―1ソフトバンク】敵地の大歓声を突き抜けるほど、オリックスの近藤は捕手のミットを豪快に鳴らした。渾身の直球を武器に10三振を奪い、8回1失点。ようやく3勝目だが、ソフトバンクとは今季も相性がよく、4試合で計30回1/3を投げて自責点は4。「きょうは自分の与えられた仕事を意識しました」

 前日に選手寮の保谷寮長が急死した。今は家族と暮らす近藤も「寮の時はやんちゃばかりして迷惑を掛けていた。食事はいつも隣の席で食べていたし、仲良くしてもらった」。この日のチームは喪章を付けて臨んだ。打線も近藤を援護し、天国の“育ての親”に1日遅れで勝利を届けた。
 近藤は「肩を壊した時に声を掛けてくれたのが保谷さんだった」と言う。2001年に日大三高(東京)のエースとして夏の甲子園で優勝した右腕は度重なる故障を経て、08年にやっと2けた勝利。肩の負担を減らすため昨季途中からサイドスロー気味に変えた26歳にとって、約1カ月半ぶりの白星は思い出深いものとなった。

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2010年7月4日のニュース