奮闘続ける47歳左腕は最年長記録更新 最速130キロ程度でも完封

[ 2010年6月22日 09:55 ]

47歳で完封勝利を挙げたモイヤー

 昨年のドラフト全体1位でナショナルズ入りした21歳のスティーブン・ストラスバーグ投手の活躍に沸く米大リーグ。若手台頭の一方で、47歳の大ベテラン、ジェイミー・モイヤー投手(フィリーズ)が、円熟の技を披露して奮闘を続けている。

 16日は昨年のワールドシリーズの再現となったヤンキースとの交流戦に先発。強力打線を手玉に取り、8回をわずか3安打、2失点で7勝目を挙げた。米スポーツ専門局ESPNなどによると、ヤンキースから勝利を挙げた最年長投手はナックルボールで知られるフィル・ニークロで、1986年に記録した47歳122日。47歳210日で勝ったモイヤーは24年ぶりに記録を塗り替えた。
 この快挙にも「自分がベテランという意識はまったくない。役目を果たす、という気持ちを持ち続けているだけ」と淡々。年齢についての質問には乗ってこない。
 速球は130キロほどだが、制球力が抜群だった。ヤンキースの主将、ジーターは「狙ったところに確実に投げてくる投手。ボールが速かろうが、遅かろうが、これが彼の芸術的なところだ」と称賛した。
 大リーグ24年目の今季、5月7日のブレーブス戦では2安打に封じ、メジャー最年長完封記録を更新した。20日現在で、打たれた本塁打は通算504本。大リーグ記録まであと1本となっているが、こちらも長年マウンドに立ち続けてきた証しでもある。
 通算265勝の左腕は「契約した以上は心身ともしっかり準備をしてベストを尽くすだけ。これが今の自分の仕事だから」と、次の登板日に向けた準備を続ける。(共同)

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2010年6月22日のニュース