ダル「新魔球」は140キロ高速チェンジアップ

[ 2010年6月20日 06:00 ]

<オ・日>高速チェンジアップを駆使し好投した日本ハム・ダルビッシュ

 日本ハムのダルビッシュ有投手(23)が19日のオリックス戦でワンシームに続く「魔球」を披露した。140キロ台の高速チェンジアップを駆使し、交流戦で優勝した強力打線を相手に8回1失点で6勝目をマーク。07年から続く同カードの連勝を8に伸ばした。チームはリーグ戦再開カードで連勝。絶対エースはまだまだ進化を続ける。

【試合結果


 また新たな「魔球」が生まれた。29球投じた高速チェンジアップ。通常は130キロ台前半だが、この日は140キロを超えたのが10球もあった。本来チェンジアップは、ボールを抜くことで打者のタイミングを外す球種だが、ダルビッシュはあえて真っすぐに近づけた。
 「打者も真っすぐと見分けがついてなかったですね。いいか悪いかは別にして、打者の反応が凄い良かったです」
 その象徴的な場面が、1点リードの4回1死。T―岡田の4球目に141キロのチェンジアップで空振りを奪うと、6球目の150キロ直球を見せ球に、フルカウントからの7球目に再び140キロのチェンジアップを投じ、空振り三振を奪った。並の投手なら直球に近い球速で、最後にシュート気味に落ちた。体勢を崩された交流戦のMVPは、あっけにとられた表情でベンチに下がった。
 実は前回登板の12日の中日戦(札幌ドーム)で4球ほど試投していたという。「今までより10キロは速いと思います」。5回はすべて高速チェンジアップで内野ゴロ3つ。直球のタイミングでスイングを始動するオリックス打線は、手元で曲がる魔球に翻ろうされた。
 高速チェンジアップにはもう一つ、利点がある。通常のチェンジアップは抜けた時に死球になる危険もあるため、右打者にはほとんど投じないが「このチェンジアップなら右、左関係なく制球できる」と話す。現に29球中、ボールは5球だけ。「球の持ち方は今までと違う」と詳しくは明かさなかったが、ボールを抜くというよりも、わしづかみに近い握りから、中指、人さし指、薬指の3本の指に引っかける感じで投げるため、制球しやすい。「このチェンジアップは僕の直球と同じ4シーム。だから5、6キロの差でも直球と思って振りにいくから崩れる」と不敵に笑った。
 これでオリックス戦は8連勝となった。「優勝したのは交流戦の話。打たれる感じはしなかった」。ワンシームに続く常識外れの新球は、ダルビッシュをまた1つ上のレベルに押し上げた。

 ≪ダル “24アウト×3万円”を宮崎へ寄付≫17日に1アウトを取るごとに3万円を口蹄疫の被害に苦しむ宮崎県内の畜産農家へ寄付することを発表した日本ハム・ダルビッシュは、8回1失点で24アウトを奪い、義援金は72万円に達した。「ちょっとでも多くアウトを取ろうと思っていた」と笑顔。スタンドで観戦した父・ファルサさんも息子の雄姿に「父の日のお祝いは勝利で十分です」とうれしそうだった。

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