主力の自覚だ!長野「価値ある」2発

[ 2010年5月23日 06:00 ]

<楽・巨>9回1死一塁、中越えに勝ち越し2ランを放った巨人・長野はスタンドからの声援に手を挙げて応える

 【巨人5―3楽天】同点の9回1死一塁。巨人・長野が決勝5号2ランをバックスクリーンへぶちこんだ。あふれる喜びは抑えきれなかった。ベンチ前でナインから手荒い祝福を受けると、珍しく両手を上げて歓声に応えた。

 「岩隈さんは凄い投手。(1本目は)風もあったし、仙台のジャイアンツファンに引き寄せてもらったと思う。1試合に2発は記憶にない」
 2回には岩隈の外角高めに入ったスライダーを振り抜き、右中間席へ同点の4号ソロを叩き込んだ。交流戦に入り、7試合で24打数4安打。・318まで上昇していた打率も急降下した。
 開幕以来、阿部から譲り受けた中距離用のバットをフリー打撃で試したり、高橋と同じ形状のバットをメーカーに注文するなどしながら、常に向上を目指した。不振でも「右方向に良い打球が出るかがバロメーター」と、ぶれない。この日の2発はいずれも中堅から逆方向への打球だった。
 初回には鉄平が放った右翼線の打球処理にもたつき、先制点を与えたが、それもバットで帳消し。新人の1試合2アーチは球団では01年の阿部以来。殊勲打での2発となると81年8月の原監督以来29年ぶりだ。右投手が先発の時は8番が定位置になっていたが、16試合ぶりに6番に起用した指揮官は「期待に応えてくれたね。先手をとられての1本もあるし、価値がある2本」と目を細めた。
 7回の打席ではボテボテの三ゴロで一塁へ果敢なヘッドスライディングを試みた。アウトになったが、勝利への執念は日増しに濃くなる。「3連敗していたのできょうは絶対に勝ちたかった」。もう新人ではない。横顔に主力の自覚が芽生えていた。
 
 ▼巨人東野(自身8連勝を狙ったが、6回1/3を3失点で勝敗つかず)悪いなりに試合はつくれたけど(7回に)ピンチを残しての交代は悔しい。
 ▼巨人阿部(2点を追う7回に2試合連続の11号同点2ラン)低めの直球をうまくすくえました。

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2010年5月23日のニュース