力で押したマー君 中日戦負けなし4勝目!

[ 2010年5月23日 22:40 ]

 【楽天8-2中日】7回を1失点で投げ、奪った三振は四つ。数字を見ると、老練な「打たせて取る」投球を連想しそうだが、楽天の田中の場合は違った。

 「(試合前の)ブルペンはことしで一番よかった」と森山投手コーチ。その勢いを持ち込んで立ち上がりから力で押し、一回に151キロをマークする。唯一といえるピンチは二回。安打と2四球で1死満塁としたが、谷繁の内角をシュートでえぐって一邪飛に打ち取ると、続く投手の山内を落ち着いて投ゴロに仕留めた。

 快速球を投じる腕力に加え、カットボール、ツーシーム、シュートと微妙に変化を効かせる繊細さも持ち合わせる右腕。これらを芯でとらえるのは至難の業で、連打は1度も許さなかった。「良くない中でも試合はつくれたという感じ。すべてがまあまあ」と自己評価は辛口だったが、いとも簡単に快勝への流れをつくりあげてしまった。

 打線の効果的な援護も得て、チームトップの6勝目、中日戦は2007年から負けなしで通算4勝目となった。リーグ下位に甘んじている楽天だが、田中が投げる日はやけに強く見える。

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2010年5月23日のニュース