岩隈も9回無失点“バントも許さぬ制球力”

[ 2010年5月9日 06:00 ]

<日・楽>9回を無失点に抑えた楽天の先発・岩隈

 【楽天0―1日本ハム】1点与えたら負け。そんな緊迫感の中、岩隈はバントも許さない制球力を見せつけた。「ダルの投球を見たら点が入らないと思った。1点もやらないと思って投げた」

 6回無死一塁。打席には昨季、一度の失敗もなくリーグ最多タイの43犠打を記録した森本を迎えた。セオリー通りに打席ではバントの構え。岩隈は初球に外角直球でファウルを奪うと、3球目は内角低めのフォークでファウル。カウント2ストライク1ボールとし、最後は二ゴロに仕留めた。
 続く7回無死二塁でも、犠打を試みた高橋に2球連続で外角のスライダーを投じ、空振りとファウルを奪った。結局、空振り三振に斬り、進塁を許さなかった。岩隈が今季許した犠打は計4つで3つは直球。通常、バントを防ぐには、内角もしくは高めに速球を投げ、フライや強いゴロにさせるのがセオリーだが、岩隈は「厳しいところに投げようと思った」と低めに変化球を投げ込んだ。この日は切れと制球力に自信があったからだ。
 勝ち星はつかなかったが、9回を無四球。3ボールとなったのも、わずか1度だけだった。ダルビッシュとは、また違う凄みがあった。

 ≪「申し訳ない」小山で3連敗≫今季4度目のサヨナラ負けで3連敗となった。9回を無失点と好投した岩隈を援護できず、延長10回に小山が稲葉にサヨナラ打を許した。今季初黒星の右腕は「クマ(岩隈)に申し訳ないことをした。厳しいコースに投げようと思ったが、甘く入ってしまった。稲葉さんには悪いイメージはなかったけれど…」と肩を落とした。

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2010年5月9日のニュース