イチとの対決も快音なし…松井に“休養勧告”

[ 2010年5月9日 06:00 ]

<マリナーズ・エンゼルス>五回先頭、空振り三振でがっくりとベンチへ戻る松井

 エンゼルスの松井秀喜外野手(35)は7日(日本時間8日)のマリナーズ戦で3打数無安打2三振に倒れ、4試合、17打席連続無安打となった。チームは8―0大勝で連敗を7で止めたが、マイク・ソーシア監督(51)は試合後に松井を監督室に呼び出し、スランプ脱出へ深夜の緊急会談。9日(同10日)の同戦にも強制休養させる可能性を示唆した。また、マ軍のイチロー外野手(36)も4打数無安打に終わり、本拠地では3年ぶりの7連敗。両雄の激突第1ラウンドは痛み分けに終わった。

【試合結果


 試合後、私服に着替えた松井が監督室に向かった。午後10時半を過ぎた深夜の緊急会談。通訳も交え、これまでにない真剣な話し合いとなった。
 「今後についてです。(自分からは)すべて任せると、それだけです。体調だけ聞かれ、大丈夫だと言いました」。事態の深刻さは、松井自身が痛感している。会談を終えたソーシア監督は「彼のスランプ脱出へ何がベストかを話し合った。よりバットを振るのか、休むのか。体調面は大丈夫と言うので8日(同9日)はプレーして、9日はおそらく休ませる」。9日はナイター翌日のデーゲームで、相手先発も左腕のバルガス。8日も変化がなければ、開幕から31試合連続先発出場の主砲を強制休養させる考えを明かした。
 イチロー擁する同地区のライバル・マ軍との今季初対戦でも、快音は響かない。初回無死三塁で鋭いゴロが一塁正面を突き、日米通算1500打点は王手から7試合お預け。4回こそ四球を選び後続の本塁打で生還したが、残る2打席はともにボール球を空振り三振した。「状態は良くないでしょうね。見えている時は(バットが)止まりますけど」。最近10試合で34打数3安打、打率は1割を切る・088だ。
 試合前にはレネキー・ベンチコーチ、ハッチャー打撃コーチの2人と、トス打撃でフォーム修正を試みた。レネキーコーチは「重心がかかとに寄っていた。つま先すぎてもいけないし、ヒデキも一、二塁へのゴロが多い時は、よくそれが原因だと話していた。練習ではいい感じだったよ」と話したが、すぐに結果には結び付かなかった。「練習では悪くない。試合で変わっていけば大丈夫だと思います」と前を向く松井。順調に開幕した新天地1年目だったが、一転して正念場を迎えた。

 ≪両者無安打は54試合中3試合≫松井とイチローがメジャーでともに出場し対戦したのは54試合目。両者が無安打に終わったのは4度目で、安打、打点ともにゼロに終わったのは05年8月31日、09年9月20日以来3度目となった。松井は54試合合計で打率・307、9本塁打、37打点に対し、イチローは・332、7本塁打、23打点と互いに奮闘。チームの勝敗では松井が34勝20敗と大きくリードしている。

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2010年5月9日のニュース