「ゴジラの黄金比」で、メジャー1000安打達成!

[ 2010年4月28日 06:00 ]

<エンゼルス・インディアンス>五回、右前打を放ちメジャー通算1000本安打を達成、ヘルメットを取りスタンディングオベーションに答える松井

 【エンゼルス5―2インディアンス】エンゼルスの松井秀喜外野手(35)が26日(日本時間27日)のインディアンス戦で5回に右前打を放ち、日本選手ではイチロー(マリナーズ)に次ぐ2人目のメジャー通算1000安打を達成。さらに8回の最終打席では空振り三振に倒れ、同500三振も記録した。巨人時代には通算1390安打に対し934三振だったが、メジャーでは安打と三振の比率がちょうど2:1。この「ゴジラの黄金比」こそが、松井の価値を証明する数字といえる。

 スタンディングオベーションに、松井はヘルメットを控えめに掲げた。5回、ハフの内角低めのチェンジアップを拾い右翼線へ運んだ。メジャー通算1000安打。予期せぬ祝福に「意外といえば意外でしたね」と少し驚いた様子だった。
 「正直特別な感情はない。毎日試合に出してもらって、もう8年目。当然といえば当然。逆に来なくちゃいけない数字」。冷静に振り返るのも無理はない。最初の3年間だけで計545安打した。だが4年目の06年からは左手首骨折に両ひざ痛と故障が相次ぎ、ペースが激減。937試合での遅すぎる到達に「これからも増やしていきたい」と通過点を強調した。
 8回無死一、二塁では右翼ポール際へ大飛球を放った。3ランなら、あと2打点の日米通算1500打点との同時達成かと思われたが、わずかに切れてファウル。結局、直後の球を空振りし、ダブルで達成したのは、メジャー通算500三振の方だった。「ヒットの半分なんだ、ちょうど」と笑ったが、この「2:1」の比率こそが、松井の真骨頂ともいえる。
 本塁打王として鳴らした巨人時代は通算1390安打に対し934三振。「そんなにしてるの、オレ?」と目を丸くする。大リーグ移籍後は160キロを超す剛速球やカットボール、ツーシームなど、特有の魔球と対してきた。「勝負が早めになっているのはある。知らない投手が多い。追い込まれて知らない球を投げられる前に、ある程度打とうと」と話す先にあるのは、勝利を最優先する的確な状況判断だ。
 この試合も初回無死一、三塁。初対戦のハフに対し「三振が一番嫌。難しい球だけど打ちにいった」と1ストライク2ボールから外角低めの球を確実に左犠飛とした。初回の3得点を演出し、チームを開幕戦に勝って以来の貯金1に導いた。
 「長距離打者でこの比率は少ない。彼は四球も選べるし、時には走者を進め、打点も確実に挙げられる。素晴らしい野球選手だ。(日米通算)3000安打もいけるよ」と名将ソーシア監督も、野球偏差値の高さに最敬礼した。回り道もしたが、着実に重ねてきた大リーガー・松井の野球を、「ゴジラの黄金比」が雄弁に物語っている。

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