6年ぶり球宴へ 松井2打点でチーム5連勝に貢献

[ 2010年4月22日 06:00 ]

<エンゼルス・タイガース>五回一死二、三塁、右中間二塁打を放つエンゼルス・松井

 【エンゼルス6―5タイガース】エンゼルス・松井秀喜外野手(35)が20日(日本時間21日)、タイガース戦の5回にメジャー通算1000安打にあと6本とする右中間適時2点二塁打を放った。これでチームは5連勝となり、ア・リーグ西地区首位のアスレチックスに1ゲーム差と迫った。また、同日から本拠エンゼルスタジアムでは7月13日(同14日)に同球場で開催されるオールスター戦のファン投票が、他球場に先駆けてスタート。6年ぶり3度目の夢舞台への出場に向け、松井が地元ファンに大きくアピールした。

【試合結果


 松井がまたも勝負強さを見せつけた。4点リードで迎えた5回1死二、三塁。外角の高めに浮いたチェンジアップを中堅右へ運び、2者が生還した。それまでの2打席は先発ポーセロに外の際どいコースを攻められ、連続三振。それでも、3打席目にきっちり答えを出すところが4番の面目躍如。終盤に相手の猛攻に遭い、1点差まで詰め寄られただけに、結果的に大きく効いた一撃となった。
 「きょうの展開の中ではいいところで打てた。甘い球をしっかり打てたと思う。勝てて良かったよ」
 開幕から15試合目で早くも10打点に到達。シーズン108打点ペースで、07年以来の3ケタ打点の可能性も十分。チームトップタイの3本塁打とあわせ、堂々のチーム2冠だ。好調を証明したのは5回の適時打より、むしろ7回の第4打席。ズマヤの101マイル(約163キロ)をバックネットへファウル。真後ろにファウルが飛ぶのはタイミングが合っている証拠で、速球への反応力も上がってきた。
 そんな松井だけに、「真夏の祭典」へも意欲的だ。今年の球宴はエンゼルスタジアムで開催。この日には同球場でファン投票がスタートした。今年はア・リーグの球場ということで指名打者(DH)制が採用され、投票用紙のDH欄には松井の名が2年ぶりに復活した。同日の会見には球団OBで通算3053安打の殿堂入り内野手ロッド・カルー氏が出席。18年連続球宴出場を誇る同氏は松井に関して「今の好調を維持すれば、出場のチャンスは非常に大きい」と断言。また、主力のハンターは「日本には熱心な(大リーグ)ファンが多い。オレと松井に投票してくれ」と呼び掛けた。
 松井自身も6年ぶりの出場に向けて「素晴らしい舞台ですからプレーできればいい。健康で、いい成績を残していればチャンスはある」と意欲満々。ファン投票では地元のみならず、ヤンキースタジアム凱旋での盛り上がりからニューヨークファンの支持も集めそうだ。
 古傷の左ひざの状態も良好を保っており、「休むかどうかは、開幕してまだ1度しか(監督に)聞かれてないよ」と笑う。球宴への出場切符を射止めた時こそが、本当の完全復活と言えるのかもしれない。

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2010年4月22日のニュース