イチロー 二塁打&出場試合数でW球団3位タイ!

[ 2010年4月21日 06:00 ]

オリオールズ戦の1回、ウィータースの打球を好捕するマリナーズのイチロー

 【マリナーズ8―2オリオールズ】マリナーズのイチロー外野手(36)が19日(日本時間20日)のオリオールズ戦で2安打をマーク。初回の左越え二塁打で通算231二塁打とし、出場試合数1440試合とともに、球団歴代3位タイとなった。すでに盗塁、三塁打で球団記録を更新中で、安打でも今季217安打で歴代最多タイとなる。イチローが「ミスターマリナーズ」への道を突き進んでいる。チームも4連勝のエンゼルスとともに、勝率5割となった。

【試合結果


 イチローにとっては珍しい左翼への大きな打球だった。初回、先発バーガセンの外角へ逃げていく90マイル(約145キロ)ツーシームに体が反応。力強い打球は左翼手の頭上を越えるとワンバウンドでフェンスに達した。

 「別にヒットならどっちでも、珍しかろうがそうでなかろうがいいですよ」と素っ気なかったが、そこには確かな工夫があった。上げた右足を一瞬止めることで、投手との間合いを測り、タメをつくった。それが力強い踏み込みも呼んだ。連日のようにビデオルームで自らのフォームチェックを欠かさない。そして頭で考えるのではなく、体が自然と反応するまで高めていく。決して偶然ではない。この二塁打でメジャー通算231二塁打。球団歴代3位タイで、この日の出場1440試合も3位タイに躍り出た。

 6回の左前打で今季6度目の複数安打。マ軍の球団記録では、すでに三塁打、盗塁で球団記録を更新中。安打も「ミスターマリナーズ」とうたわれたエドガー・マルティネスを今季217本目の安打でとらえることになる。年間最多の262安打や9年連続200安打など、規格外のスピードで数字を積み重ねてきた男は、海を渡って10年でマ軍球団史上最高の存在へ上ろうとしている。

 守備でも初回2死一、二塁から5番ウィータースのラインドライブの打球を地面スレスレで好捕した。安打となれば先制を許す場面。先発フィスターの6回まで無安打の快投を呼んだ。それでもイチローは「(ボールが地面に)落ちるつもりだったので、どう(本塁で)刺そうか考えてたんですよ。そしたら入ってた。ラッキーと思いましたよ」とあっけらかんとした口調だった。

 ホームに戻ってから5勝2敗で5割復帰したことに「(真のチーム力を)ものにしてるかどうかは分からない。ただ、結果は出た方がいいけどね」と語ったイチロ
ー。記録も勝利も1つずつの積み重ねであることを誰よりも理解している。

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2010年4月21日のニュース