それでも4勝目 杉内「きょうはひどかったな」

[ 2010年4月17日 06:00 ]

杉内(左)は打のヒーロ山崎の頭を叩き笑顔を見せる

 【ソフトバンク9―1楽天】ハーラー単独トップの4勝目。しかし、ため息交じりのコメントがソフトバンク・杉内の苦闘を物語っていた。「きょうはひどかったな。リズム、テンポもばらばら」。それでも137球を投げ、8回を6安打1失点。終わってみればエースの投球だった。

 マウンドには2人の杉内がいた。今季唯一の黒星を喫している楽天戦。4回までは3安打1失点ながら、空振りは3つしか奪えなかった。6回5失点と打ち込まれた相手に、制球重視で空振りの取れるチェンジアップを減らし、直球とスライダーで組み立てたからだ。
 だが、5回からギアをトップに入れた。「体も温まってきたし、ガンガン攻めようと思った。ホームに還さなければいいやってね」。この回だけでチェンジアップを8球投じ、3つのアウトをすべて三振で奪った。6回は四球から無死一、二塁のピンチを招くも、中村紀、宮出を三振に取る。5回からの4イニングで7奪三振。4試合連続の2ケタ奪三振には1つ足りなかったが、秋山監督も「立ち直って自分の投球ができた」と称賛した。
 勝ち星とともに49奪三振も、日本ハム・ダルビッシュを上回り2冠。「4月までに4勝できるのはいいね。あと2勝しとこうかな」。チームを今季最多タイの貯金2に導いたエースの貯金もまだまだ増えそうだ。

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2010年4月17日のニュース