尚成“ほろ苦”黒星デビューも「ワクワクした」

[ 2010年4月9日 06:00 ]

メジャー初登板も、敗戦投手となった高橋

 【メッツ6-7マーリンズ】メッツの高橋尚成投手(35)が7日のマーリンズ戦でメジャー初登板。同点の10回から救援したが、敗戦投手のほろ苦いデビューとなった。

 「そう簡単には抑えられない。そんなに甘くはない。自分の投球ができなかった」
 先頭のヘルムズに粘られた末に9球目のシンカーを右前打された。犠打で1死二塁となった後は代打ポーリーノに再びシンカーを中前に運ばれ失点。次打者を敬遠で歩かせたところで無念の交代となった。敬遠4球を除く15球のうちカーブは1球あったが、それ以外は直球とシンカー。「内を攻め、外に行く配球はできなかったし、球種も交ぜられたら、もう少しいい結果になったと思う。(配球を)捕手任せにしてしまった」。多彩な球種を生かせず、正捕手バラハスとのコンビネーションに課題は残った。
 だが、マイナー契約から目標の開幕メジャーを勝ち取った左腕に対する評価は不変だ。デビュー戦でいきなり同点の場面で起用したマニエル監督は「初登板でも生きた球を投げていた。今後はチームを助ける存在になると確信した」と語った。
 高橋も下を向いてはいない。「配球さえ変えれば問題ない。ワクワクしたし、楽しかった。今は1歩を踏み出しただけ。1年間メジャーに残れることを大前提に、どんどん結果を出していきたい」。重圧から解放された。課題も見つかった。次から自分の力を発揮できればいい。

 <木村拓コーチの悲報に「残念」>高橋は昨年まで在籍した巨人の木村拓コーチの悲報に無念の表情だった。渡米前には「頑張れ」と激励されたそうで「一緒に戦った仲間で残念ですけど、僕は後押ししてもらえるように、いい投球をしたい。野球人としてグラウンドで亡くなられたのは、拓さんにとって良かったのかなとも思う。それしか言えません」と語った。

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2010年4月9日のニュース