イチロー「バットマン」最強の1、2番コンビ完成!

[ 2010年4月4日 06:00 ]

ロッキーズ戦の1回、2ランを放ったフィギンズ(右)を笑顔で迎えるマリナーズのイチロー

 【マリナーズ11-11ロッキーズ】イチローがバットマンで、フィギンスがロビン――。マリナーズのイチロー外野手(36)が2日(日本時間3日)、ロッキーズ戦の初回に右前打。足で揺さぶりを掛け、相手投手の失投を引き出すと、2番チョーン・フィギンズ内野手(32)が右越え先制2ランを放った。5日(同6日)のアスレチックスとの開幕戦まで、あと3日。メジャー最強の1、2番コンビが完成形に近づきつつある。

 「イチローがバットマンなら、オレはサイドキック(相棒)のロビンさ」。フィギンズは笑顔で言った。日本でも映画などでファンの多い「バットマン」。その名相棒の名前がロビン。お互いの役割が明確だからこその言葉だ。

 初回、2人だけで2点を奪った。イチローが右前打で出塁。2番フィギンズのカウントが1ストライク1ボールとなったところで、ベンチからエンドランの指示が出た。投手のクックは当然、イチローの足を警戒。けん制球を投じた後の3球目だった。イチローに気を取られ過ぎて制球が甘くなった直球をフィギンズは右翼席へ運んだ。ワカマツ監督も「目標とする攻撃的な形。結果は本塁打だが、ヒットエンドランは成功だ」と評した。

 イチローはキャンプ当初からフィギンズについて「放っておいても大丈夫。1番の気持ちをよく分かっている」と話してきた。昨季まで同地区のライバル、エンゼルスで1番を務めた男の能力は分かっている。この日の試合後も「その思いは変わりない。やっぱりそうだろうなと思っている」と言い切った。

 昨季のマ軍は2番が固定されず、2番の通算打率・224は30球団最低だった。だが、今年は違う。エンゼルスのソーシア監督をして「30球団で1番やっかいな1、2番」と言わしめている。

 ロッカーが隣同士でお互いの野球観を連日ぶつけ、共通意識を高めてきた。フィギンズは「試合前には先発投手のけん制が速いかどうかなどの話もしている。イチローがいつ、どんな状況で走りたいのかもね。走れてバットコントロールの利く2人なら何でもやれる」と胸を張った。

 気温30度を超えていたキャンプ地のアリゾナから一転、試合の行われたアルバカーキは小雪が舞い気温3度。「早いとこ、上がりたかった」と身震いしたイチローだったが、シーズンが始まれば、「バットマン&ロビン」が相手チームを震え上がらせる。

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2010年4月4日のニュース