“メジャーデビュー”の平林審判員「全然違った」

[ 2010年4月2日 15:39 ]

米大リーグのオープン戦、カブス―ロッキーズで塁審を務める平林岳さん

 長年、夢見た舞台だった。元パ・リーグ審判員で現在はマイナーリーグ(3A)の審判を務める平林岳さんが1日、米アリゾナ州メサで行われた大リーグのオープン戦の塁審で“メジャーデビュー”を果たした。「グラウンドに立ったら緊張した。メジャーリーガーが持っている雰囲気は(想像と)全然違った。本当に楽しかった」と生き生きとした様子で話した。

 これまで、日米審判員交流プログラムで日本の審判員がオープン戦に出場した例はあるが、マイナーリーグで経験を積んでメジャーの試合のジャッジをした日本人は平林さんが初めて。日本に残している家族や審判員仲間など、周囲の支えがあってここまで来ただけに「やってきて良かった」と感慨に浸った。
 だが、44歳が余韻を楽しんだのはつかの間。試合中にほかの審判員からポジショニングの助言を受け「スムーズにいくようにしたい」と早速、技術向上を誓った。あと2試合、オープン戦でジャッジをする予定だ。
 3Aで高い評価を得られれば、大リーグの公式戦で審判を務めるチャンスも訪れる。だが、平林さんが目指すものはもっと上。「一流のメジャーの審判員になれるようにやっていく」。夢はまだまだ続いていく。(共同)

続きを表示

2010年4月2日のニュース