長嶋さんまで、あと１本…アニキ逆転２ラン

３回阪神１死一塁、金本が右越えに逆転２ランを放つ。捕手石原

　【阪神６―４広島】放物線が右翼席まで届いた。阪神の金本が三回１死一塁で内角スライダーを完ぺきにたたいた。逆転の今季第１号は長嶋茂雄の通算本塁打にあと１本と迫る４４３本目。「うまいこと打てました。しっかりとらえたので（打った瞬間）入ると思いました」と振り返った。

　一発のある強打者がずらりと並ぶ阪神打線でことしも不動の４番に座る。これまで開幕４試合で打率１割２分５厘と苦しんでいたものの、この日は２安打３打点。きっちりとチームを勝利に導いた。
　一回２死三塁では高めの直球をフェンス直撃の先制二塁打。「なかなか調子が上がらなかったんで何とか勝ちにつながる安打が打ててよかった」とかみしめるように言った。真弓監督は「やってくれました」と主砲をたたえながら「悪いなりの打ち方ができるんやから」と変わらぬ信頼を寄せた。
　「なかなかタイミングが合わなかったんですけど、もう開幕してますから合わないでは済まされない」。強烈な責任感を口にする金本が今季もチームの中心にいる。