約束守った阿知羅 後輩のために1失点完投

[ 2010年3月31日 19:58 ]

 【大垣日大10―1北照】大垣日大の背番号10、阿知羅にとって、待ち望んでいた甲子園のマウンドだった。今大会の初登板、しかも準々決勝で先発だ。緊張してもおかしくないが、1失点完投し「チームのために貢献したかった。楽しんで投げられた」と笑顔を見せた。

 9安打を浴びながら、要所では188センチの長身から角度のある直球を低めに集めた。フォークボールも切れた。阪口監督も「あれよあれよという間だった。満点です」と、予想を上回る右腕の好投に相好を崩した。
 昨夏はエースナンバーを着けていた。その座を後輩の葛西に譲ったのは新チームになってから。ダッシュやブルペンでは2人1組で練習する。年下のエースについて、阿知羅は「練習では競い合い、試合では協力するライバル」と言う。
 この日の試合前、葛西に「完投する」と約束した。「葛西を休ませることができた」と、試合後は誇らしげに喜んだ。

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2010年3月31日のニュース