ドラフト候補右腕 丁寧にゴロ14個

[ 2010年3月31日 16:05 ]

 【広陵5―1中京大中京】夏春連覇を狙った中京大中京の夢を絶ったのは、ドラフト候補の広陵のエース有原だった。2回戦で宮崎工を完封した右腕は、この日も9回1死走者なしでマウンドを上野に譲るまで、散発の4安打で無得点に抑えた。「相手がすきのない野球をしてきたので、ずっと気が抜けなかった」と、ほっとした笑顔を見せた。

 2回戦ほどのすごみはなかった。それでも低めにスライダーとチェンジアップを投げ分け、内野ゴロで奪ったアウトの数は14個にのぼった。与えた四死球もわずかに2個だった。「球数を少なく打たせて取り、0点に抑えるのが理想だから」と満足そうだ。1回戦で13三振を奪いながら8四死球を与えた不安定さは、もうどこにも感じられなかった。
 中井監督の目にも、有原は力みながら投げているように映った。「2回戦が一番良かった。でも、いらない四球を出さなかったし、それなりにまとめてくれた」と完ぺきな投球でなくても抑えてしまうエースを頼もしそうに見やった。「次も有原しかいない」と大きな期待を寄せた。
 昨夏の王者を破って突き進む先に、4度目の紫紺の大旗が見えてきた。有原には「春の広陵」とも呼ばれる古豪の背番号1を背負う強い自負がある。「先輩が築いてきた伝統に並びたい。日本一になる」と、力強く宣言した。

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2010年3月31日のニュース