抑えられない…楽天 救援失敗で開幕4連敗

[ 2010年3月28日 06:00 ]

9回、西武に逆転を許し降板、ベンチでさえない表情の楽天・福盛投手(右)と不機嫌な表情の岩隈

 【楽天4―6西武】開幕からわずか4試合で、楽天の泣き所があらためて浮き彫りになった。7回3失点のエース岩隈から8回は3投手でしのぎ、1点リードのまま9回を迎えたものの、守護神・福盛がカウントを悪くしては、甘い球を痛打される最悪の投球。1死後に3連打されると、続く栗山にも勝ち越し打を許して降板。福盛にとっては、開幕2戦目となった21日のオリックス戦(京セラドーム)に続く救援失敗となった。

 開幕4連敗となったブラウン監督は「次にも同じ場面で福盛を使うか?」との問いに、「それは分からない。一晩寝かせてくれ」と歯切れは悪い。指揮官はストッパーの条件に「直球の球速」と「ウイニングショット」の2つを挙げ、それに該当するのが福盛とモリーヨだという。確かに両投手ともに直球は150キロ前後、福盛はフォーク、モリーヨはチェンジアップという決め球を持つ。ただ、最大の課題に制球の甘さがある、モリーヨは7年間の米マイナー生活でわずか5セーブと、クローザーとしての本格的な経験がない。だから指揮官は「現状、ウチでは福盛しかいない」と吐露する。
 昨季の日本ハムとのCS第2ステージ初戦で福盛がスレッジにサヨナラ逆転満塁本塁打を浴びた場面は、日本シリーズ進出を目指していたチームに計り知れないダメージを与えた。そこで、新たな守護神候補として補強したのがモリーヨだったが、この日も9回に逆転された場面でようやく来日初登板。勝利の方程式を確立できないことで、「先発にプレッシャーがかかるかもしれない」と指揮官。完投するための序盤からのペース配分、逆に疲労があっても続投を余儀なくされる事態となれば、岩隈、田中、永井と確固たる先発3本柱にも近いうちに破綻(はたん)が訪れる。
 <岩隈 初勝利またお預け…>岩隈の今季初勝利はまたもお預けとなった。6回2死一、三塁からブラウンに右中間席へ運ばれ「仕方ない。本塁打の球だけ、シュート回転してしまった。あすは田中がやってくれると思う」と唯一の失投を悔やんだ。連敗ストップを託された田中は「西武打線のイメージはできている。悪い流れを変えたいというのは、自分も監督も同じ」と意気込んだ。

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2010年3月28日のニュース