中田ビビッた!ダル、マリンで魅せる“風魔球”

[ 2010年3月26日 06:00 ]

ワンシームを試しながらブルペンで投球練習を行うダルビッシュ

 日本ハム・ダルビッシュの魔球が、千葉マリンの風の力でさらに威力を増す。27日のロッテ戦(千葉マリン)で今季2度目の先発マウンドに立つ右腕は新球ワンシームを初めて屋外球場で投げることになるが「風?気にしてないです」と不敵な笑みを浮かべ、短い言葉に手応えを込めた。

 25日は連日の雨天で室内での練習となったが、ダルビッシュはブルペンで41球の調整。そのうち20日の開幕・ソフトバンク戦(札幌ドーム)で23球を投げたワンシームを5球投げた。途中、福良ヘッドコーチの勧めで中田が打席に立った。人さし指と中指をボールの縫い目(シーム)に並行にして投げることで140キロ近い球速で右打者の内角に食い込みながら沈む魔球。初めて体感した中田が「凄かったっス。凄いということしか分からんかった…」と目を見張るほどだった。
 千葉マリンは海に近いこともあって中堅方向からの海風がバックネット裏のスタンドに跳ね返り、本塁からマウンドに向かって吹き抜ける。風の抵抗をもろに受けるために、厚沢投手コーチは「右投手の動く球はさらに動くようになる。風を有効に使えるはず」と証言。その分、制球も難しいが「新球+風」の化学反応はワンシームをさらに魅惑の魔球へと変化させるに違いない。
 昨季同球場では1試合に登板。08年までは通算1勝3敗と鬼門だったが特有のマリン風を味方につけて7回までノーヒットノーランの快投を演じた。特に左打者へのツーシームがさえ、結局8回2安打無失点で両リーグ最速の10勝一番乗りを飾った。苦手意識は克服されつつある。風と新球を操り、ダルビッシュが今季初勝利を目指す。

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2010年3月26日のニュース