唐川、6回1死まで完全!切れ増し自己最多タイ11K

[ 2010年3月23日 06:00 ]

完投勝利の唐川(右)は里崎とハイタッチ

 【ロッテ13-2西武】ロッテ・唐川のこの試合の最高球速は140キロ。67球の直球のうち、62球が130キロ台だったが、西武の各打者は振り遅れや差し込まれるシーンが目立った。

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 空振りを9つ奪い、ファウル14。打者がバットを振った30球中、前に飛んだのはわずか7で、唯一の安打となった星の左前打も完全に詰まらせたものだった。
 「真っすぐが指に掛かって走っていた。高めで空振りも取れたし、体重移動もスムーズにできている。去年より少しずつ良くなっています」

 昨季2戦2敗だった西武相手に、6回1死まで完全投球。走者を出してからの投球に課題は残したものの、最後まで球威は衰えず自己最多タイの11三振を奪った。そのうち6個が直球。20歳の若さながら変化球の出し入れと制球力が生命線というイメージが強い唐川だが、5安打2失点で完投勝利した背景には球速以上に切れを増した直球があった。
 昨秋から取り組むノーワインドアップ時の新フォーム。一度上げた左足が、直後に腰をひねることで昨年に比べて約20センチ中堅方向に入る。右足に今まで以上にタメができることで、左足を踏み出す際によりパワーが伝わり、同時にリリースをギリギリまで我慢。球持ちも良くなり、130キロ台でも空振りを取れる直球へと変ぼうを遂げた。
 「右足にタメをつくり、斜めに下ろしていた左足を地面をはうように踏み出すイメージで投げることで体重移動がスムーズになった」と唐川。加えて重心を高くし、上から叩きつける感覚で投げることで球に角度を出そうとしている。
 「チームを引っ張っていけるように頑張りたい。(V奪回のカギは)自分次第なのかなというとらえ方はしています」。最低でも2ケタ勝利を期待される右腕の進化が見られた今季初登板だった。

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2010年3月23日のニュース