尚成初セーブ!ローテ入りへ今度は先発テストだ

[ 2010年3月20日 06:00 ]

マーリンズ戦でオープン戦初セーブ、チームメートとハイタッチをするメッツ・高橋(中央)

 【メッツ5-2マーリンズ】メッツとマイナー契約を結び招待選手としてキャンプに参加している高橋尚成投手(34)が18日(日本時間19日)、マーリンズ戦で7回2死から緊急登板。2回1/3を2安打無失点に抑え、初セーブを挙げた。これでオープン戦通算3試合で8回1/3を無失点と中継ぎで結果を出し、27日(日本時間28日)、さらに中4日で4月1日(同2日)のナショナルズ戦で先発起用されることが決まった。

 8回からの登板に備え、高橋がブルペンで準備運動を始めたところで、マウンド上のフェリシアーノが右ひざに打球を受けて降板した。2点リードの7回2死一、三塁というピンチで緊急登板。しかし慌てることなく、「知らない投手相手なら真っすぐを待っている」と打者心理を見透かし、選択したのは外角へのシンカー。タイミングを巧みにずらし一邪飛に。わずか1球で危機を切り抜けた。

 残り2イニングは球審の微妙な判定に苦しみ、毎回走者を背負いながらも粘り抜いた。9回無死一塁では低めの直球で狙い通り遊ゴロ併殺に仕留め「粘り強く投げるのが僕の身上。ゴロを打たせるのが基本の投手だから。緊急登板も問題なくできた。いい経験になったし、今後につながると思う」。これでオープン戦の無失点記録はデビューから3試合、計8回1/3で続いている。

 中継ぎで結果を出したことで、ワーセン投手コーチは「ここまでの(中継ぎ)適性試験では素晴らしい結果だ。だからこそ、彼がどこまでできるのかを見定めたい。70球前後を投げさせる」と、開幕直前の27日、さらに中4日での4月1日に先発起用することを発表した。

 高橋が争うのは先発5番手の座。当初、最有力と見られた23歳左腕ニースが3試合で防御率7・04と不安定な投球。ミナヤGMも「彼はどんな場面でも投げられることが分かった。先発が見られるのも楽しみだ」と期待を寄せた。

 「とりあえず0に抑えられて満足ですね。でも、また一つ一つ関門を突破していくだけ。上を見ながら引き続きやっていく」。表情を引き締めた高橋は、悲願の開幕メジャーの先に開幕ローテーション入りまで見据え、階段を一気に駆け上がる。

 ≪五十嵐も好投!「凄く自信」≫セットアッパーの座を目指すメッツの五十嵐も好投した。5回に登板すると、先頭で迎えた昨季の首位打者ラミレスを153キロの内角直球で左飛。内野安打と四球で1死一、二塁とされたが、2者連続三振で切り抜けた。思わずガッツポーズも飛び出し「2試合連続で自分の投球ができて満足だし、凄く自信になった」と胸を張った。続く6回は守護神ロドリゲスが無失点に抑え、初リレーが実現。マニエル監督も「マウンド上で見せた感情が気に入った。セットアッパーとして使えるといいね」と評した。

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2010年3月20日のニュース