イチロー 打倒エンゼルスの手応え実感!

[ 2010年3月12日 06:00 ]

レンジャーズ戦の1回、フィギンズの内野ゴロで三塁へ進むマリナーズのイチロー

 【マリナーズ6-3レンジャーズ】マリナーズのイチロー外野手(36)が10日(日本時間11日)、レンジャーズ戦で先発した新戦力左腕のクリフ・リー投手(31)の投球術を絶賛。野手の守備力も含め、地区3連覇中のエンゼルスを倒せる布陣への手応えを得た。自らも3回の中犠飛を含む3打数1安打1打点。首脳陣への直訴で、同日からオープン戦に4試合連続出場となることも決まった。

 今年は戦える――。イチローは右翼の守備位置から確かなチーム力を感じ取っていた。フィリーズから移籍し3回1失点に抑えたリーについて、イチローは「僕は後ろから(捕手の配球が)見えるし、(リーの)意図が見える。ただ投げている投手じゃない。(野手として)リズムはつくりやすい。やりやすいよね」と評した。

 インディアンス時代の08年に22勝を挙げたサイ・ヤング賞左腕は、毎回走者を背負いながらも、低めに球を集めて2つの併殺を奪った。9つのアウトのうち6つがゴロアウト。その投球術に「あれだけゴロを打たせて、併殺を取るわけでしょ。計算されたもの」とうなずいた。さらにイチローは「二塁、三塁の動きもいい。ディフェンスがあれだけ動けたらね」と守備陣にも言及。エンゼルスから加入のフィギンズが本職の三塁から二塁にコンバートされ、センターラインも強化された。投手力を中心とした守備力が向上すれば、戦いぶりは安定する。地区3連覇中の最大のライバル、エンゼルスは松井を獲得したが、大幅な戦力アップはない。9年ぶりの地区優勝へ「GM、監督の(選手を)見る目は確かですから」と言う。

 もちろん自らも初回に左前打、3回1死三塁では中犠飛と仕事をこなした。相手先発は昨季の救援から先発に転向する左腕ウィルソンで、「先発に変わるみたいだからね。ちょっと(抑えだった時との)違いみたいなものが分かればいい」としっかりとチェックした。

 当初は欠場予定だった11日(日本時間12日)のジャイアンツ戦もワカマツ監督に出場を申し入れ、この日から4試合連続出場となることも決定。打倒エンゼルスの手応えを実感し、自らの記録以外にも高いモチベーションを保ち続けられるシーズンとなりそうだ。

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2010年3月12日のニュース