第4の男に名乗り!ラズナー 開眼内角攻め

[ 2010年3月12日 06:00 ]

<中・楽>先発のラズナーは4回を無安打に抑える完ぺきピッチング

 【楽天1-0中日】外国人投手が日本で成功するためのヒントを楽天・ラズナーが示した。

 中日戦で4回を2四球のみの無安打無得点。全68球中27球を内角に配して打者に踏む込ませなかった。2回は井端を内角ツーシームで見逃し三振。3回、大島を内角スライダーで空振り三振。4回は内角直球でセサルのバットをへし折り、一ゴロに打ち取った。
 「去年は内角に投げずに相手に楽勝で向かってこられた。今年はそれがないように打者に嫌がられる投球をしたい」

 08年はヤンキースのローテーションにも入り、昨季鳴り物入りで入団したが、外角一辺倒の投球は日本で通用しなかった。メジャーより外角のストライクゾーンがボール1個分狭い日本では、簡単に手を出してこない。さらに人工芝の球場が多く、天然芝より打球は速くなりゴロが簡単に内野の間を抜けていった。結果、4勝7敗の防御率6・09。野村前監督からは「ラズナーは出すナーや」とまで酷評された。

 ラズナーは佐藤投手コーチの助言もあって内角球の重要性に気づいた。キャンプでは1メートル91の長身を利用して、高い位置からの投球を心掛けてボールに角度を付ける練習を行うなど、日本野球に順応しようと必死だ。ブラウン監督も「4、5、6番手のどこかに入る」と開幕ローテーション入りを明言。楽天の課題は岩隈、田中、永井の3本柱に続く4番手以降の先発陣をいかに形成できるかだ。その筆頭候補に助っ人右腕が躍り出たことは大きい。

 ≪辛島 1安打完封リレーの立役者に≫高卒2年目左腕の楽天・辛島が4投手による1安打完封リレーの立役者になった。先発ラズナーの後を受けて5回から登板。テンポが良く、カーブを織り交ぜた緩急を使った投球で2回を完全。7日の横浜戦(長崎)は1回2失点も「前回の投球を引きずらずに投げました」と笑顔。将来の先発候補も今季は左の中継ぎとして期待され、ブラウン監督は「開幕1軍の可能性は高いと思う」と太鼓判を押した。

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2010年3月12日のニュース