ダル“進化の魔球”!開幕2週間前に余裕の“テス投”

[ 2010年3月7日 06:00 ]

6回1安打無失点に抑えたダルビッシュ

 【日3-0ヤ】開幕投手が確定している日本ハムのダルビッシュ有投手(23)が6日、ヤクルト戦(札幌ドーム)に先発し6回を1安打無失点。改良に取り組んだばかりのツーシームで三振を奪うなど、4連続を含む7三振を奪った。昨季までの内野ゴロを奪う球種から空振りを取れる魔球へ。最強右腕がまたしても進化を遂げた。

 天才的な指先の感覚を持つダルビッシュだからこそなせるすべだった。4回、田中を内角低めに沈む球で空振り三振に仕留めると、2死後のデントナには勢いよく胸元に食い込む球で一飛に打ち取った。
 違う軌道を描きながら動く「魔球」の正体はツーシーム。「投げ分けていないけれど低めは沈んでいくし、高めの球は伸びていく。ファウルだけでなく、空振りも取れちゃっているので、追い込まれると打者は嫌でしょうね」。3度目の実戦登板は最速149キロをマークし、6回1安打無失点。開幕まで残り2週間と迫りながらも新しいことを試す余裕があった。
 「普通の人なら2、3カ月かかるがダルビッシュはすぐにできてしまう。試し始めたのは(27日・楽天戦の)前回登板後ぐらいからかな」と厚沢投手コーチが明かす。これまでもツーシームは決め球の1つだったが、その曲がりは「カミソリシュート」のようなイメージで右打者の内角に食い込み、詰まらせて内野ゴロを打たせる球種だった。この日の「動く球」は全く別物。昨季までは人さし指の第2関節を浮かせる一方で中指は指先からきっちりと握っていたが、この試合は「(2本の指を)添えているだけ」という。「投げ方というか、これまでとは握り方が根本的に違う。自分で考えてどれが適しているかを試した」。普段からキャッチボールの中で変化球を覚えていく右腕らしく、多彩な球種にはいつも遊び心がちりばめられている。
 次回は13日のロッテ戦(東京ドーム)に登板し、4年連続の大役へと向かうが、梨田監督は「もう、ダル本人の心配はない。あとは打線がどれだけ援護できるかだけ」と太鼓判を押した。3月20日の開幕戦で投げ合うソフトバンク・杉内も快投したが、ダルビッシュは「それはよかったですね」と余裕の笑みを浮かべた。左腰痛、右手人さし指骨折は過去のこと。昨年の日本シリーズ第2戦以来の本拠地マウンドで見せた投球は絶対エースのものだった。

 ◆ダルビッシュの球種
 ☆直球 最速154キロ。昨年3月のWBCでは100マイル(約161キロ)も記録した。
 ☆スライダー いわゆる縦スラと横スラを操る。球速130キロ台の高速スライダーもある。制球と完成度は持ち球の中でもNo・1。
 ☆カーブ 100キロ前後の打者のタイミングを外すものと、120キロ台で空振りを取るウイニングショットがある。
 ☆カットボール 140キロを超え、左打者のひざ元に食い込み空振りを取れる。
 ☆フォークボール 140キロを超える高速フォーク。握りの浅いスプリットも持つ。
 ☆チェンジアップ 5本の指で包み込むように握り、球速は130キロ前後で打者のタイミングを外す。
 ☆ツーシーム 140キロ台で右打者の胸元をえぐる。似たような球種でシンカーとシュートもある。

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