日本ハムのタフな新人 鉄壁内野陣に食い込むには?

[ 2010年3月6日 07:42 ]

練習前、東北高の先輩、ダルビッシュ(左)とランニングする加藤政

 日本ハムのドラフト3位ルーキー加藤政義内野手(22)が5日、開幕1軍入りへさらなるアピールを誓った。広角に打ち分けられる打撃を前面に押し出しつつ、守備&走塁面でもハッスルプレーの必要性を痛感。「ポスト金子誠」の最有力候補生は自らの足元を見つめつつ、3・20開幕までラストスパートをかける。

 目標の開幕1軍を実現させるため、加藤政が打撃強化にも本格着手する。「打撃も課題です。低いライナーで外野の間を抜くような二塁打、三塁打を打てるような打者が目標です」。この日のフリー打撃では広角に快音を響かせた。
 春季キャンプでは連日、早出でグラウンドに飛び出し、守備力アップに努めてきた。九州国際大時代から50メートル5秒8の俊足を生かした広い守備範囲に定評はあったが、プロではこれに確実性と捕球してから送球するまでのスピードが加わる。一塁・高橋、二塁・田中、三塁・小谷野、遊撃・金子誠と昨季ゴールデングラブ賞を独占した鉄壁内野陣の中に入れば、いかに1軍に生き残るため守備力が重要であるかを身にしみて感じてきた。
 しかし、開幕まであと2週間となり、ここからは守備だけでなく打撃、走塁でもアピールが必要となる。「打撃ではまだ打ちにいくまでに無駄な動きがある。そういうところをなくしていかないと、いい投手に対応できなくなる」。札幌ドームデビューとなった3日の阪神戦では代打で左越え二塁打を放ったが、これで油断することはない。だから即戦力と評価されるのだ。
 梨田監督が目を細めるのは心身ともにタフなところだ。「大学出身だけれどキャンプを通じて体力的にへばることがなかった。すべて合格点とはいかないが、これからいろんなことを吸収していける」。東北高の1年先輩にあたるダルビッシュも「もともとおとなしい性格で心配していたけれど、すんなりとチームに溶け込めていた。僕はいらなかったですね」と優しいそうな見た目とは違い、ずぶとい精神力に驚いた。
 子供の頃からイチロー(マリナーズ)を目標としてきた。そんな選手に一歩でも近づけるように加藤政はガムシャラに奮闘している。

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2010年3月6日のニュース