佑ちゃん「夢達成」興奮ドジャースタジアム練習

[ 2010年2月28日 06:00 ]

ドジャースタジアムのマウンドで投球練習を行った斎藤

 あこがれの地で佑ちゃん感激!米国キャンプ中の早大野球部が26日(日本時間27日)、ロサンゼルスのドジャースタジアムで練習を行った。今秋のドラフト1位候補で第100代主将の斎藤佑樹投手(3年)は同球場のマウンドから40球の投球練習。初体験に興奮を隠せず、将来のメジャーへの熱い思いを口にした。早大は現地でオープン戦6試合を行い、3月12日に帰国する。

 約3時間。カリフォルニアの空の下、斎藤は緑の芝生に囲まれて体を動かした。野球少年のような笑顔。心が躍るのを抑えられない。かねて公言しているメジャーへの思いが、より一層強くなるのも当然だった。

 「いつかここでプレーする日が来たらいいな、と思いますね。(この日の練習で)ある意味では夢を達成できたな、と。(メジャーは)子供の頃からあこがれていたステージ。この球場で投げることは凄くうれしい」

 62年に開場し、今年で49年目を迎えるドジャースタジアム。歴史と伝統に触れ、斎藤も興奮を隠せない。午前10時前、まず外野の芝生の上でキャッチボール。その後に左翼ポール際のブルペンで肩をつくると、野茂ら多くの名投手が登板したマウンドに足を踏み入れた。チームの1番手でプレート板を踏むと、ツーシームやスライダーを交えて40球。1球1球感触を楽しみながら投げた。

 「初めて甲子園で投げた時のような感じですかね。あれからいろんな球場を回りましたけど、やっぱりメジャーの球場は全然違うなと感じました。でも僕にとっては、雰囲気的にも日本より投げやすかったです」

 主将として迎える、最終学年でのシーズンを控えた大事な合宿。練習後はグラウンドで記念撮影を行い、ド軍球団職員の計らいで球場見学ツアーも楽しんだ。「笑顔?自然とそういう雰囲気になります。楽しいですね」と夢のような時間を過ごした。

 今秋のドラフト会議ではロッテ、ヤクルトなどの1位指名が確実。「国内12球団OK」の姿勢を見せているが、その先にも目標がある。「感動しました」というあこがれの地で、斎藤はその思いをあらためて強くした。

 ◆斎藤と一問一答
 ――今までにこういった経験は?
 「高校の時もヤンキースタジアムに入ったことはありましたが、練習はしていない。こういう経験は初めて」
 ――応武監督とはどんな話を?
 「いい球場、いいマウンドで投げられて感謝しろよ、と」
 ――昨年のWBC決勝の舞台でもある。思い浮かんだか?
 「お客さんがいなかったけど、それでも気持ちが高ぶってきた。お客さんがいたらどんなふうになるんだろうと思いました」
 ――ドジャースのイメージは?
 「野茂さん、あとはラソーダ(元監督)さんですね」
 ――ドジャースは野茂ら日本人投手が活躍してきた。後に続こうという気持ちは?
 「それができたらいいですけど…。でもきょうは投げられただけで凄く満足です」

 ≪大石は苦戦「投げにくかった」≫斎藤とともにドラフト1位候補の大石もドジャースタジアムのマウンドで投球練習。しかし斎藤とは対照的に「日本のマウンドと違って投げにくかった。硬くて、全然掘れないので」と苦笑い。メジャーも注目する154キロ右腕は大リーグの印象については「凄い人がいっぱいいるところ」。この日の練習に関しては「普通だったら経験できないこと。最後のことだろうから、と思って投げました」と話した。

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2010年2月28日のニュース