横浜の一番目立つ若手「練習するなは死ねと言うのと同じ」

[ 2010年2月28日 06:57 ]

打撃練習をする横浜の高森

 キャンプ中の息抜きを尋ねると、即座に「バットスイング」と答えた。横浜の高森は1軍定着へ必死に猛練習をこなす。

 捕手で入団したが、打撃を生かすため内野手に転向した。昨季は2軍で打率3割9厘、15本塁打。スイングスピードに光るものがあり、尾花監督は一番目立つ若手選手に挙げた。ただ、守備に就く一塁には、内川という高い壁がそびえる。
 置かれた立場を知る高森は「練習するなと言われたら、僕には死ねと言われたのと同じ」と悲壮感を口にする。早朝や居残りの特打も多く、誰もいない練習場でバットを振り続けた夜もある。
 23日の日本ハムとの練習試合で成果が出た。直球をとらえた右中間本塁打に笑顔で「ボールへの反応が上がってきた」。27日のオープン戦初戦でもヤクルトの開幕投手候補、石川から右前打。左対左でも対応できることをみせた。
 主力の出場が増える今後は、アピールの場が限られる。佐伯ら左打者の競争も激しい。「僕はもともと1打席勝負。打っていくしかない」と決意を込めた。
 島田ヘッドコーチは「いいスイングをしている。打球に角度がある。代打でチャンスを与えていきたい」。ひと振りで初の開幕1軍を目指す。

 ◆高森 勇気(たかもり・ゆうき)岐阜・中京高から07年入団。昨季プロ初安打。180センチ、84キロ。21歳。富山県出身。

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2010年2月28日のニュース