「お前はエビか」から1年…阪神MVP決定!

[ 2010年2月19日 07:12 ]

宜野座MVPに指名された鳥谷は笑顔を見せる

 【阪神担当・吉村 貢司】

 雨にたたられた18日間。それでも、阪神・真弓監督の表情には充実感が漂っていた。城島を筆頭とした新戦力に注目が集まる中、沖縄・宜野座キャンプのMVPに選んだのは、今季も3番を任せる鳥谷だった。
 「最初から調子がいいし、打撃もよかった。動きが一番目立っていた」
 電撃引退した赤星から選手会長としてのバトンを受けた。自分のことはもちろん、チームのまとめ役としても期待される今季。自覚が出始めたのか、キャンプ初日から精力的に動き、グラウンドでも今まで以上に、声を出し、若手に声をかける場面が何度も見られた。
 「意識して声を出してチームを引っ張っていた。中心というか、チームの位置として、そうなってきている。今年は、ピンチの時でも、積極的に投手陣に声をかけてほしいね」
 思えば、昨年のキャンプ最終日。内野ノック時に、エビ反りで打球を受けるしぐさを何度も見せた背番号1に「お前はエビか」と指揮官が一喝。大きな期待をかけるからこその言葉だったが、あれから1年。鳥谷は技術だけではなく、人間としても大きな成長を遂げた。
 フリー打撃では、ベテラン左腕の下柳とも対戦。右翼芝生席に打球を叩き込むなど、順調な調整ぶりをアピールした。「ケガすることなく練習ができてよかった。安芸では実戦に入っていくので、いいものを出していきたい」。20日からの安芸キャンプでは紅白戦が4試合予定されるなど、実戦モードに突入する。心技体すべての面で充実している鳥谷が、さらなる飛躍を目指し、最終仕上げに入る。

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2010年2月19日のニュース