これが尾花流!得点増へ村田にも右打ち徹底

[ 2010年2月12日 06:00 ]

実戦的な打撃練習で、右方向へ打球を放つ横浜・村田

 横浜今キャンプ初のケース打撃で尾花カラーが前面に押し出された。昨季両リーグ最少の得点(497)をどう解消するか。この日は無死もしくは1死一塁の設定で打者全員にチーム打撃を徹底させた。進塁打を打つため、右打者は右方向、左打者も引っ張る形で右方向へ打ち返した。07、08年の本塁打王の4番・村田でさえも右打ち。最初の打席は2度ファウルした後に空振り三振を喫したものの、2打席目は外角球にバットを軽く合わせて右前に運び、一、三塁の形をつくり出した。

 「得点が少ないわけだから今年はそういうことをする。その意識付け」と尾花監督。「彼にもどうしても勝たなきゃいけない時にはやってもらう」と続けた指揮官の意図を理解し、村田は「僕もやります」と直訴。ノーサインでも進塁打を打ち「今後の実戦でも右打ちの場面があればやるし、それを見て若手が感じてほしい」とフォア・ザ・チームを訴えた。野球は7割が凡打、打って3割の世界。だが、昨年のチーム打率は・239の両リーグ最低。かといって、チーム打撃で進塁させるような采配もなく、打線はつながりを欠いた。

 この日は1死一、三塁の設定も繰り返し、エンドランも絡めて三塁走者を還した。昨年まで見られなかったケース打撃だ。一発長打に頼る大味野球からの脱却。その第1歩が凡打を有効打に変える進塁打であり、機動力野球へと変ぼうを遂げて得点力をアップさせる。

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2010年2月12日のニュース