ホームベース、観客席…旧広島市民球場の思い出競売

[ 2010年2月9日 17:25 ]

取り外される旧広島市民球場の銘板=09年3月、広島市中区

 広島市は9日、プロ野球・広島カープの本拠地として半世紀以上親しまれた旧広島市民球場(広島市中区)の観客席やホームベースなどを競売に掛けることを決めた。

 旧球場は3月末に閉鎖後、スタンドの一部を残し解体される予定で、市はグラウンドの芝や土を使ったキーホルダーやストラップも販売。計1億3000万円の売り上げを見込んでおり、収益は跡地の整備費用に充てる。
 担当者は「広島復興の象徴だった旧球場ゆかりの品々を手元に置いて、いつまでも記憶にとどめてほしい」としている。
 対象は各種座席やピッチャープレート、「広島市民球場」の銘板や座席案内板など約70種で、一部はカープ選手やOBのサイン入り。閉鎖後に旧球場でオークションを開き、インターネットの競売サイトへも出品する。
 市は2010年度当初予算に客席を1脚ずつ切り離す加工費など8000万円を計上。今夏にも解体作業に着手し、11年度中に撤去を完了させる。
 跡地は折り鶴展示施設などを整備する計画だが、市民の一部が反発。2月市議会で解体スケジュールや関連予算の変更を迫られる可能性もある。

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2010年2月9日のニュース