勝ち続けるために!ディッキーついに解いた“封印”

[ 2010年2月9日 08:24 ]

ブルペンで投球練習するゴンザレス

 【巨人担当・阿部 令】

 巨人のディッキー・ゴンザレス投手(31)が8日、今キャンプ2度目のブルペン入りで、新球の球速の遅いチェンジアップを初披露。トラウマを振り払って、習得を目指す。
 ミットに収まる直前、ボールはブレーキがかかったように沈んだ。打者が待ちきれず、思わず振ってしまうような球筋だ。「きょうはボールのスピンの確認をした。新球?感触は良くなかった」と謙そんしたが、上々の解禁ショーだった。
 ヤクルトからの移籍1年目の昨季は、いきなり15勝を挙げる大活躍。一気にエース格に上り詰めたが、今季はライバル球団からマークされることが必至。直球、2種類のスライダー、そして通常のチェンジアップと、球種は決して多くないだけに、球種を増やすことが今季の活躍への近道となる。
 その新球だが、実はかつて投げていた球種だという。来日3年目だった06年に、古巣のヤクルト・伊藤投手コーチから握りを伝授され投げ始めたが、07年には右ひじを故障し手術。「そのボールを投げてひじを痛めたわけじゃないが、指が短いのでひじに負担がかかる。そのことが頭をよぎる」。暗い記憶が脳裏をよぎるが、右ひじの状態もいいことから封印を解いた。
 開幕投手の筆頭候補は「だからと言って調整を早めることはない。でも順調に来ているよ」。マイペースを貫き、来日6年目で自身初の大役を目指す。

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2010年2月9日のニュース