指揮官から“今季1号”…藤田“守りの人”脱却だ!

[ 2010年2月9日 08:17 ]

藤田(右)のために特打で打撃投手を務める尾花監督

 【横浜担当・江村 聡信】

 横浜の藤田一也内野手(27)が8日、全体練習後に尾花監督を相手に特打を行った。テンポ良く投げ込む指揮官から声が飛ぶ。「お前の好きなところに投げるぞ」。リクエストした内角球を気持ちよく振り抜くと、右翼ポール際の芝生で弾んだ。約25分間で200スイング。「きょうの柵越えが今年のキャンプ初めて。まさか監督から打てるとは。もっとアピールしたかったけど、ほとんどストライクが来るし抑えられた感じです」。
 横浜内野陣で一、二を争う守備力を誇るだけに、課題は打撃と明確だ。昨季は主に「2番・二塁」で自己最多の120試合に出場したものの四球がわずか7個。「去年は四球が少なすぎた。2―3からボール球に手を出していたので選球眼を磨きたい」と際どいコースを意識して打席に立つ。特に昨年苦戦したのが、右投手が投げるひざ元のスライダー。「あれに手を出してはダメ。見極められるようにしたい」とスライダー攻略を出塁率アップの鍵に挙げる。尾花監督は「藤田の守備がいいのは分かっている。得点力を上げるために、どんどん塁に出てほしい」と期待を込める。
 今季から遊撃に転向予定で、昨季二遊間を組んだ同期の石川らと激しくポジションを争う。盗塁数も「今年は走らないと使ってもらえない。20盗塁を最低ラインにする」と昨季の6盗塁から大幅増を宣言。守りの人・藤田が、走攻守に高いレベルを目指す。

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2010年2月9日のニュース