ヤクルト164キロ右腕「ガルベスのよう」!?

[ 2010年2月8日 06:00 ]

ブルペンで投球練習を行うデラクルス

 ヤクルトの新外国人投手、前パドレスのデラクルスが、沖縄・浦添キャンプの全体練習に合流。ドミニカ共和国から33時間かけて6日に来日した疲れも見せずにいきなり初ブルペン入りした。

 最速164キロ右腕は推定120センチの鳩胸で、まるでアメフトの防具をつけているような体形。迫力ある剛速球にチェンジアップ、カットボールを交えての50球を、見守った巨人・田畑スコアラーが「ガルベスのようになるかもしれない」と元巨人で96年最多勝を獲得した助っ人腕を例に挙げて警戒を強めた。
 課題の制球については直球が6度もワンバウンド。捕球した中村が「怖いっス」と震え上がったが、打者にとってはむしろ脅威となりそうだ。27球目からワインドアップに変更すると迫力はさらに倍増。デラクルスは「疲れていて思うようにいかなかった。60%くらいかな」と涼しい顔をしてみせた。外国人枠はデントナ、ガイエル、林昌勇がほぼ確定。残り1枠をバーネット、李恵践と争う。年俸1500万円の格安助っ人だが、荒木投手コーチは「十分先発を争う存在」。遅れて来た164キロ右腕は鳩胸でライバルを蹴散らす。
 
 ◆エウロ・デラクルス(エウロヒオ・マルチネス・デラクルス)1984年3月12日、ドミニカ共和国サントドミンゴ市生まれの25歳。フアン・パブロ・デュアルテ高から01年ドラフト外でタイガースに入団。07年にマーリンズにトレード移籍し、08年からパドレス。マイナーリーグ通算36勝36敗、防御率3・73。1メートル80、95キロ。右投げ右打ち。今季年俸1500万円。家族は夫人、1男1女。趣味はエレキギター。

 <96年最多勝も素行は…>ガルベスは96年春季キャンプに巨人のテスト生として参加して合格。150キロ近い直球とシュートを武器に、同年16勝(6敗)で最多勝を獲得。最大11・5ゲーム差を逆転する「メークドラマ」に貢献した。その一方でマウンド上の素行は悪く、98年7月31日の阪神戦(甲子園)で球審の判定に激怒し、投手交代時にボールを投げつける暴挙。シーズン残り全試合出場停止処分を受け、長嶋監督が謝罪の意味を込めて丸刈りにする事態となった。

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2010年2月8日のニュース