12年間Aクラスなし…野村新監督大きくV宣言

[ 2010年1月26日 15:50 ]

「赤ヘル時代」の再現を目指す広島の野村謙二郎監督

 広島の野村謙二郎新監督は就任会見で、12年間もAクラスから遠ざかっているチームを優勝させると宣言した。「とにかく勝つということしかない」。その言動からは、自らが低迷脱却の切り札になってみせるという決意が伝わってくる。

 まず最初に取り組んだのが、徹底した意識改革だ。昨年の秋季キャンプの練習メニュー表にも「目標はクライマックスシリーズではなく優勝」というフレーズを連日記した。
 さらに自分の人脈を駆使してチーム改革を進める。ソウル五輪でチームメートだった野茂英雄氏を春季キャンプでコーチとして招くほか、戦力補強にも尽力。新外国人のヒューバーは野村監督が米大リーグのロイヤルズで臨時コーチを務めていた際にホレ込み、球団に獲得を直訴した選手だ。
 チーム再建に懸ける意気込みの原動力となっているのは、解説者時代に感じた危機感だ。特に昨季は走塁など基本的なプレーさえおろそかで、野村監督は「広島がやらなければいけない走塁を、他チームにやられた」と振り返った。
 「やることはたくさんあるが、野球人としてはユニホームを着てグラウンドに出るのが一番」。強烈なリーダーシップは現役時代と変わらない。緻密な野球で守り勝つ伝統を取り戻し、強かった「赤ヘル時代」の再現を目指す。

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2010年1月26日のニュース