開幕OK!ダルビッシュ「ファン裏切らない」

[ 2010年1月25日 06:00 ]

ブルペンで投げ込む日本ハム・ダルビッシュ

 日本ハムのダルビッシュ有投手(23)が24日、宮崎市内での自主トレを初公開し、ブルペンで変化球を交えて35球を投じた。右手人さし指を疲労骨折しながら先発した昨年の巨人との日本シリーズ第2戦(札幌ドーム)以来となる投球を披露し、故障による不安を完全に払しょく。名護キャンプでは初日からブルペン入りする意欲を示し、4年連続開幕投手となる3月20日のソフトバンク戦(札幌ドーム)へ準備を進めていく。

 南国・宮崎は気温12度。約50メートルのキャッチボールで右肩を温めたダルビッシュはスパイクを履いてブルペンに入った。
 「順調に仕上がっています。腰は大丈夫だし、指も皆さんに見てもらった通り全然痛みもない」
 ノーワインドアップから直球を中心にカーブ、スライダー、チェンジアップを35球。捕手を立たせての投球だったが、高めの球は威力があり、カーブは打席に入ったダースが「あれはイジメ。ホンマに当たると思った」とこぼすほど切れ味抜群だった。
 昨夏に右肩痛を訴え、終盤には左腰の張りが限界に達した。パンク覚悟で先発した11月1日、巨人との日本シリーズ第2戦では右手人さし指の疲労骨折を隠して87球の熱投。その後はスロー調整を宣言し、極秘でトレーニングを積んでいただけに、エースの回復状態はベールに包まれていた。
 だが、もう心配はない。実はこの日の投球は21、23日に続く3度目。「少しずつ感じは良くなっている。キャンプでも初日からブルペンに入らせてもらう」と2月1日からは捕手を座らせることも示唆。故障中は右肩と腰痛の負担を軽減するために、踏み出す左足の歩幅を7歩から6歩に狭めたが「(歩幅は)普通にやっていれば元に戻る」と問題なしを強調した。若手のコーチ役としても練習法や食事、技術面の助言を送り「教えて、相手の動きを見て、考える。それが上積みとなる」と収穫を口にした。
 09年は15勝5敗、防御率1・73で最優秀防御率、最高勝率の2冠に輝いたが満足はしていない。「この1年間をケガなく、結果と内容も考えながらファンの期待を裏切らないようにしたい」。エースの目は3月20日のソフトバンクとの開幕戦、そして日本一奪還へと向いている。

 ≪小林コーチの遺志引き継ぐ≫17日に心不全で急死した小林繁投手コーチ(享年57)のために、ダルビッシュはあらためて日本一を誓った。20日の告別式には参加できなかったが「とにかく、みんなで頑張っていければ結果もついてくる」と話し、まずは野球で故人の遺志を継いでいく構え。16日に都内で行われた日本ハム本社のイベントで対面しており「キャンプでの流れや、どうやって調整するかとかを話し合った」と明かし、突然の悲報に驚きは今も消えていなかった。

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2010年1月25日のニュース