公式球を“世界基準”に統一へ

[ 2010年1月20日 06:00 ]

 プロ野球の実行委員会が19日、東京・内幸町のコミッショナー事務局で開かれ、公式戦の使用球統一の具体的な検討に入ることを決めた。

 来季から統一する方向で、提案した加藤コミッショナーは「私はいつもそう(統一すべきと)思っていますから」と話した。
 五輪、WBCなど国際大会で日本のプロ選手は国際試合の使用球への対応に苦慮。加藤コミッショナーはかねて「国際基準に合わすべき」との見解を示しており、13年のWBCを見据えてローリングス社製(WBCの使用球)に反発係数などを近づけたボールで統一したい考えだ。日本野球機構(NPB)はメーカー側と意見交換し、統一するための準備期間、不測の事態に備えて1万ダースの在庫が必要となることを確認。統一の方法は今後の実行委で検討されるが、NPB・下田邦夫事務局長は「基本的なコンセンサスは1社への統一」と説明。今季の1軍の使用球はミズノ、ゼット、アシックス、久保田の4社だが、今季は12球団が使用するミズノ社製への統一が有力だ。
 12球団1、2軍で使用されるのは年間約2万4000ダース。1社統一による独占禁止法への抵触も考慮した上で、8月までに基準設定して1社に絞り、来春キャンプからの統一を目指す。

 ▼中日・西脇球団代表 恐らく(WBCで使用される)ローリングス社製に近いものを国内のメーカーに作ってもらうことになる。
 ▼ソフトバンク・角田球団代表 ボールが(国際使用球のように)滑るとひじを壊す投手も出てくる。その辺も検討していかないと。
 ▼巨人・清武球団代表 供給の問題もあるから8月をめどに決めたい。4社のうち3社は試合球の製造から撤退するため雇用の問題などもある。

 ◆その他の審議・決議事項 (1)台湾が地元開催を主張するアジアシリーズは11月13、14日を中心とした日程を運営委員会(日時未定)に申し入れる。(2)世界大学野球選手権(7月30日から神宮ほか)の壮行試合、大学日本代表とNPB選抜はアマ側の要望通り7月26日に東京ドーム(ナイター)で開催。(3)イースタンの育成選手で結成する拡大版「シリウス」の日本野球連盟への今季中登録は断念。準加盟の特別チームとして社会人地方大会へオープン参加する方向を確認。(4)試合時間短縮は3時間(9回終了試合)に目標設定。イニング間に投手交代する場合のインターバルは従来の3分15秒から2分45秒へ。オープン戦から適用する。(5)日本代表の呼称「侍ジャパン」を参加する大会・試合別に変えるか検討。(6)セ・リーグ理事会で今季のクライマックスシリーズ第1ステージは昨年と同じ3試合制に決定。2位チームにアドバンテージを付ける4試合制採用は見送った。

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2010年1月20日のニュース