アマ一筋「ミスター都市対抗」古田氏は特別表彰

[ 2010年1月13日 06:00 ]

野球殿堂入りが決まり加藤良三・日本プロ野球組織コミッショナー(右から2人目)と共に記念写真に納まる(左から)故古田昌幸氏夫人の淑子さん、東尾修氏、故江藤慎一氏の実弟、省三さん(右端)

 立大、熊谷組とアマ一筋を貫いて「ミスター都市対抗」と呼ばれた古田氏は特別表彰で殿堂入りを果たした。立大で2年後輩の長嶋らと神宮を沸かせ、選手兼監督も務めた熊谷組では勝負強い打撃と堅守で活躍。寡黙で知られ、教えを請われても「オレのやることを見ておけ」と言うだけだった。そんな夫に淑子夫人(73)は「主人が亡くなって11年目。きっと天国で控えめに喜んでると思います」と話した。

 立大時代から巨人などに誘われながらも一貫してプロ入りを拒否。長嶋氏は「尊敬すべき先輩であり続けた方。一貫してアマ野球の発展に尽くされたお姿には、ある種の潔さがありました」と振り返った。特別表彰委員となった1年目に、先輩を選出することにもなった長嶋氏は「先輩の功績が認められてうれしく思います」と自らのことのように喜んでいた。

 ◆古田 昌幸氏(ふるた・まさゆき)1933年(昭8)9月30日、熊本県生まれ。熊本・九州学院から立大入り。名二塁手として2年後輩の長嶋元巨人監督らと鉄壁の内野陣を誇った。社会人の熊谷組に入社。打撃でも勝負強さを発揮し、56年から13年連続で都市対抗に出場、3度の優勝に貢献した。兼任監督だった66年、大会最優秀選手賞にあたる橋戸賞を獲得。99年7月、65歳で死去した。

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2010年1月13日のニュース