ランディ ついに…引退を表明「今が辞め時」

[ 2010年1月7日 06:00 ]

2009年9月、カブス戦で力投するジャイアンツのランディ・ジョンソン

 サイ・ヤング賞(最優秀投手賞)を5度獲得するなど米大リーグを代表する左腕として活躍してきたランディ・ジョンソン投手(46)が5日、現役引退を表明した。

 引退を表明したランディ・ジョンソンは電話会見で「今が辞め時。私の決断に揺るぎはない。自分はまだ投げられると信じているし、闘争心だってある。しかし自分が自分の体に求めるものはとても高い。(晩年は故障に苦しみ)シーズンが終わってホッとした。自分と家族のためにも健康でいたいと思った」と決断の経緯を説明した。

 サイ・ヤング賞5度に加え、40歳8カ月での完全試合達成。2メートル8の長身から「ビッグユニット」の愛称で、イチローが入団するまでマリナーズの背番号51を背負った。ジャイアンツでプレーした昨年6月にはメジャー24人目の通算300勝を達成。通算4875奪三振はノーラン・ライアンに次ぐ史上2位で左腕では1位。最強左腕といえる輝かしい実績をメジャー史に残した。

 「こんなにも長く野球ができると思わなかった」。85年にエクスポズ(現ナショナルズ)入りした当初は制球難でスリークオーターに変えた。制球力をつけ、100マイル(約161キロ)近い速球と高速スライダーを武器に全盛期を誇った90年代、そして体力の衰えた00年以降も投球術でカバーした。40歳を過ぎてから70勝以上を積み、300勝到達も史上2番目の高齢記録。「ほかの選手から、そして失敗から多くを学んだ」と語る。才能を不断の努力で磨き上げた左腕に後悔の念はなかった。

 ◆ランディ・ジョンソン 1963年9月10日、カリフォルニア州生まれの46歳。85年ドラフト2巡目でエクスポズ(現ナショナルズ)入団。その後、マリナーズなどを経て98年オフにダイヤモンドバックスに移籍。01年にはワールドシリーズ制覇を果たし、シリングとともにシリーズMVPも獲得した。通算303勝166敗。通算4875奪三振は歴代2位。ノーヒットノーラン2度、うち1度は完全試合。2メートル8、105キロ、左投げ右打ち。

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2010年1月7日のニュース