マー君「ハンカチ世代」と呼ばないで!

[ 2010年1月7日 06:00 ]

フジテレビ「笑っていいとも!」に出演した楽天・田中(フジテレビ「笑っていいとも!」提供)

 マー君が、新年早々に物言い!!楽天・田中将大投手(21)が6日、同じ1988年生まれで今秋ドラフトの目玉候補、早大・斎藤佑樹投手に珍しく対抗心をむき出しにした。06年夏の甲子園で決勝を戦った永遠のライバルの2人だが、田中は同世代が「ハンカチ世代」と呼ばれ続けていることに疑問を投げかけた。WBC日本代表かつプロ通算35勝という実績からも、同世代No・1の座は譲れない。

 そこにあったのは、強烈な自負心だった。今秋ドラフトでは田中自身と同じ88年生まれの世代で、大学に進学した同期生がプロ入りする。もちろん、その中には早大・斎藤がいる。
 「いつまでハンカチ世代って言われるんでしょうね…。どうやったら変わるんでしょう。何だったらいいって?バンダナ。違うよなぁ」。最後は冗談でごまかしたが、まなざしは真剣そのもの。だからこそ、こう続けた。「プロにはもう坂本(巨人)や広島のマエケン(前田健)とかもいる。同じ年の選手には負けてはいけないと思っているし、自分の世代では自分が1番でいたい」
 06年夏の甲子園。駒大苫小牧―早実の決勝再試合で、斎藤に最後の打者として三振に打ち取られるまでは“田中世代”のはずだった。だが、「ハンカチ王子」は同年の流行語大賞のトップ10入り。さらに「ハンカチ世代」は翌07年の新語・流行語大賞にノミネートされるなど、同戦を境に主役の座をさらわれた。「高校野球の雑誌の表紙とか、あの夏の前まで表紙のメーンは僕の写真だった。でもあれ以降はみんな斎藤になった」。斎藤が早大進学後も世代の象徴として注目を浴びる一方で、田中はプロ1年目の07年に11勝を挙げ新人王を獲得。昨年はWBC日本代表として連覇に貢献し、自己最多の15勝を挙げた。実績では負けていないはずなのに…。悔しさとせん望が入り交じる胸中。それだけに、「まだ、自分の頑張りが足りないってことなんですかね?」と歯がゆそうにため息を漏らした。
 プロ入り直後、田中は大学進学した同期生に「4年で、できるだけ差をつけていたい」と話した。今季がその4年の最後の1年。格の違いを見せつけるためにも、「タイトルは正直、何でもいい。防御率が良ければ、勝ち星もついてくる」と自身初のタイトル奪取を誓った。その過程として調整法も変える。これまでプロ入り後は1月の自主トレ中からブルペン入りしてきたが、「今年は2月1日(のキャンプイン)にブルペンに入れればいい。3年やってペースも分かってきた」。右肩、ひじの負担軽減も考慮した上での結論だった。
 年末年始は兵庫・伊丹の実家に帰省。4日からは1泊2日で三重・伊勢志摩へ家族で温泉旅行に出掛け、伊勢神宮に参拝した。実家近くの神社では「小吉」だったおみくじを旅先で大吉狙いで引き直したがまたも「小吉」。それでも「誰にも負けないように僕もずっと進化し続けないといけない」。いつまでも「ハンカチ世代」とは言わせない。

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2010年1月7日のニュース