「真の世界一決定戦」日米シリーズへ“一歩”

[ 2010年1月7日 19:31 ]

 プロ野球界の宿願である「真の世界一決定戦」実現へ、一歩踏み出したといえる。プロ野球の加藤良三コミッショナーが7日、米大リーグ首脳との会談を終えて米国から帰国し、大リーグのセリグ・コミッショナーから提案を受けた、日米王者で争う「グローバル・ワールドシリーズ」の開催に意欲を示した。

 加藤氏は成田空港で取材に応じ「(セリグ氏が)真剣に追求したいと意欲を示された。現実にやるんだという方向性を持って検討することになった」と前向きに語った。
 巨人球団を創設した故正力松太郎氏の遺訓に「アメリカ野球に追いつけ、そして追い越せ」とある。加藤氏にとっても、コミッショナー就任時から抱く構想だ。
 セリグ氏は、2012年までの任期中に実現させたい考えを示したという。2年後に米国とアジアの球団による世界一決定戦の開催計画を練った12球団の事業プロジェクトの構想とも一致する。
 クリアすべき課題は多い。両球界ともに、レギュラーシーズンからポストシーズンへと流れる日程はタイトだ。選手の負担増を敬遠する選手会の了承を得ることは大前提。韓国、台湾、中国への配慮も必要だろう。
 とはいえ、06年に始まったワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の理念でもある野球の国際化に向け、今回の会談は収穫あるものとなった。

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2010年1月7日のニュース