ジョンソン 太く、長い野球人生は「失敗から多くを学んだ」

[ 2010年1月6日 12:23 ]

 輝かしい実績と強烈な印象で球史を彩った左腕ジョンソンが引退を決断した。「こんなにも長く野球ができるなんて思いもしなかった」という46歳には、充実した日々を過ごした自負がある。「目まぐるしくて、過去を振り返ることなんてなかった。たぶん今から思い出せるんだろうね」

 本来は記者会見が用意されて当然の名投手だが、6日には野球殿堂入り選手の発表がある。先人への気遣いから「同じ日にしたくはない」と電話で質問に丁寧に応じた。
 サイ・ヤング賞を連続受賞した1999~2002年は81勝27敗。右打者の懐に食い込む160キロ近い速球とスライダーでねじ伏せた。01年のワールドシリーズでは、7回を投げて勝ち投手となった第6戦の翌日の第7戦で救援登板。鬼気迫る投球で頂点に導いた。
 その後は力の衰えを投球術と制球でカバー。40代になって度重なる故障に苦しむも、不屈の闘志でマウンドに立った。大リーグ史上最年長で完全試合を成し遂げ、同2番目の年長記録で300勝の大台にも到達できたのは「ほかの選手から、そして失敗から多くを学んだ」から。豊かな才能を不断の努力で磨き上げ“太く、長い”野球人生を全うした。(共同)

続きを表示

2010年1月6日のニュース