エンゼルスに“横ヤリ!”マリナーズ、松井秀獲りへ

[ 2009年12月13日 06:00 ]

 マリナーズが資金力を武器に、ヤンキースからFAとなった松井秀喜外野手(35)の獲得へ本腰を入れることが11日(日本時間12日)、分かった。同外野手獲得へは同地区のエンゼルスが本命に躍り出たが、これに横やりを入れる格好。今オフは30球団最大の5000万ドル(約44億5000万円)もの補強資金を用意し、他のFA選手についてもエ軍と全面対決の構えを見せている。

 松井&イチローの夢タッグの可能性は完全に消滅してはいなかった。ウインターミーティング中も、松井獲得への動きを日米通じて一度も報じられなかったマ軍だが、水面下で巻き返しを狙っていることが分かった。
 「マリナーズの最大の武器は資金力。この不況で各球団が緊縮財政を強いられ、市場の動きが遅くても、あそこだけは違う」と大リーグ関係者。城島が退団し、ベルトレ、ビダードらがFAとなり、30球団随一の5000万ドルもの補強資金を誇る。DHのグリフィーと再契約し、松井からは撤退とも伝えられたが、来季40歳を迎えるベテランは今季は打率・214、19本塁打、57打点に終わり衰えは明らか。左翼手も不在のままで完全に手を引いたわけではない。
 特に譲れないのが、同地区の宿敵エ軍が松井獲得の本命に躍り出た点だ。マ軍は資金にものをいわせ「自軍を強くして、エ軍を弱くさせる」戦略だと米メディアは伝える。既にエ軍からFAとなったフィギンズに、エ軍を上回る年俸900万ドル(約8億円)の4年契約を提示して契約。同じくエ軍からFAのエース右腕ラッキー、中継ぎ左腕オリバーの“強奪”ももくろみ、レッドソックスからFAの左翼手ベイを含めて全面戦争の構図。松井に対しても横やりを入れる考えだ。
 ここ6年間で4度の地区最下位に沈んだマ軍に対し、エ軍は5度の地区優勝。打倒エ軍なくして、マ軍の浮上はあり得ない。「うちに必要なのは得点力。それは疑いようがない」とズレンシックGMは繰り返す。オーナー企業である任天堂グループも、実際に松井獲得が可能とみれば、さらに資金を上積みする可能性もある。エ軍の独走を許すつもりはなさそうだ。

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2009年12月13日のニュース