グーと出るかパ~と出るかジャンケンポンで2番・渡辺直

[ 2009年10月21日 06:00 ]

<楽天練習>リンデンは、ベンチの野村克也監督と和解の握手

 日本シリーズ(31日開幕)出場権を懸けて、21日にセ、パ両リーグのクライマックスシリーズ(CS)第2ステージが始まる。パは今季限りでの退団が決まっている楽天・野村克也監督(74)がじゃんけんでスタメン2番を決定する奇襲用兵に出た――。

 野村監督いわく「何が起きるか分からない」短期決戦。ならば、あえて常道から外れた起用法もあり、だ。きょう21日のCS第2ステージ初戦。まずは人気マンガ「賭博黙示録カイジ」のごとく、“強運”で2番・遊撃の先発メンバーに生き残ったのは渡辺直だった。
 「どちらか決めかねていたから“根拠”みたいのが欲しかった」と橋上ヘッドコーチ。日本ハムの初戦先発は、今季1勝5敗と苦手の武田勝。そんな天敵左腕に対し、遊撃は渡辺直か内村か。悩んだ首脳陣は2人に「じゃんけん」をさせた。まず渡辺直が先勝。ここで橋上コーチがそれぞれと対戦すると、なぜか同コーチが両方とも勝ってしまった。最後に「念のため」(同コーチ)と再度直接対決し、再び渡辺直が勝利した。
 04年9月12日の広島戦(ナゴヤドーム)では、中日・山井が長峰にじゃんけんで勝って先発。初完封勝利を挙げた。まさに落合監督のオレ流のごとき“ノム流”の起用法。今季、渡辺直は武田勝に16打数1安打。一方、内村は3打数2安打だが、野村監督も「打席が少ないからなあ」と頭を悩ませていた。強運起用に応えられるか。渡辺直は「今回は僕も策があります」と宣言した。
 さらに野村監督は、第2ステージのキーマンは「リンデンだ」と明言。初戦に先発起用する方針を固めた。首脳陣批判から出場選手登録を外れていたお騒がせ助っ人はこの日にチームに合流。練習前の円陣でナインに「ムードを壊し、迷惑をかけた」とナインに謝罪。さらに再び指揮官にも謝罪すると、「外角のボールになるチェンジアップを振らないよう、厚かましく真ん中で待つイメージを持て」と武田勝の攻略法を身ぶり手ぶりで伝授された。これには「アリガトウ」を3連発。そもそも騒動の発端は、2打数2三振と苦手の武田勝が先発した10日の試合(札幌ドーム)でスタメンを外され、6点ビハインドの場面で代打起用されたこと。その因縁の左腕との対戦を前に、対立から和解に転じた。
 「1勝のアドバンテージは大きい。とにかく勝ってタイに」と野村監督。“奇襲用兵”で勝ちにいく。

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2009年10月21日のニュース