新型インフルに潰された巨人5番目の男…

[ 2009年10月21日 06:00 ]

<巨人練習>日本一へナインの気持ちも一直線?反応テストで列をつくる巨人の選手たち

 日本シリーズ(31日開幕)出場権を懸けて、21日にセ、パ両リーグのクライマックスシリーズ(CS)第2ステージが始まる。セの巨人は第5戦で先発予定だった久保裕也投手(29)が新型インフルエンザに感染して戦線離脱。嵐の門出となった。

「野球人生を懸けて投げた」久保が今季初勝利

 練習前の円陣で、巨人の各選手の表情がこわばった。神谷理学療法士が一歩前に出て久保が新型インフルエンザに感染した事実を通告。原監督の「さあ、行こう!」という一声で、ナインはようやく目が覚めたようにアップを開始した。
 今回、新型インフルエンザを発症したのは久保と加治前。加治前は2軍選手だが、久保は今回のCSで初戦から中継ぎ待機し、5戦目までもつれた際の先発候補だった。宮崎でCS直前合宿中だった18日のフェニックスリーグ・ソフトバンク戦(天福)では4回無失点で7奪三振の好投を見せたが、翌19日夜に38度以上の熱を出し、この日に都内病院で新型インフルエンザと診断された。
 新型インフルエンザのまん延による被害は大きい。8月中旬には日本ハムが主力の離脱で失速し、セのCS第1ステージではヤクルトがユウキ、高木と先発陣が離脱し、1勝2敗で中日に敗退したばかり。原監督は「最善を尽くしてこうなった。仕方ない」と気丈に話したが、伊原ヘッドコーチは「ヤクルトさんのようにならないことを願うだけ」。第5戦先発は最近調子を落としている東野を代役に立てる可能性が高い。
 これまでチームは東京ドームや遠征先の宿舎に消毒液を設置するなどして新型インフルエンザの予防に努め、過去の発症は育成枠の1人のみ。21日には東京ドームのロッカーなどに数台の加湿器を設置する予定だが、久保は宮崎の直前合宿で主力とバス移動をともにしていた。今後、感染が拡大すれば、7年ぶり日本一への道は一気に険しくなる。

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2009年10月21日のニュース